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~自社畑葡萄を愛し続け、伝統的なワイン造りと挑戦を続ける「ボデガス カステロ デ メディナ」~ (営業1課 清高 直大)

今回は2016年3月に訪問致しました、スペイン カスティーリャ イ レオン州のD.O.ルエダの生産者、「ボデガス カステロ デ メディナ」を御紹介致します。

さかのぼること200年前、エンリケ一族がカステイーリャ イ レオンに移り住み、所有する畑で葡萄の栽培を始めた伝統のある生産者です。現在のオーナーのひとりエンリケ ベセリールはこのエリアで自社畑から造る自分たちのワインをもっと世界に広めたいと考えました。それまで自家用ワインのみを造っていましたが、1990年に畑を購入、新たに植樹をし、そして他2名のパートナーと共に、1995年にはボデガを建設し、1996年に自社元詰ワインを初リリースしました。
カステロ デ メディナでは、100%自社畑にこだわっています。D.O.ルエダには40以上の生産者がいますが、100%自社畑の生産者はそのうち1割しかいません。
また、3つの哲学があり、1.「品質」、2.「安定した価格」、3.「ルエダのワインとしてではなく、カステロ デ メディナのワインとして評価されること」を大切にしています。

2006年からエノロゴはサラ ロマン(写真左)が担当しています。このワイナリーで10年間働いています。サラ ロマンの前任も女性エノロゴであり、ワイナリーが彼女たちを高く評価し採用しました。スタッフが葡萄やワインに関して、どんな些細なことでも意見などをサラ ロマンにフィードバックします。そして、味わい等の感想や意見などを伝え、サラが最終的な決断をしています。
そして、写真右が輸出マネージャーのマリア―ノです。今回の現地視察でボデガを案内していただきました。

それでは畑とワイナリーを見ていきましょう。

ワイナリー周辺に、1990年に植樹した畑が100haあります。他の場所に、30haと50haの畑があり、合計で180haの自社畑を所有しています。このエリアは、大陸性気候の影響を受け、長く寒い冬がある一方、春は短く、夏は暑く乾燥しています。畑の土にはカルシウムやマンガンが豊富で、石が多く見られます。通気性がよく、たいへん水はけのよい土壌で葡萄栽培には理想的です。
収穫はスタンダートクラスのベルデホは全て機械で摘みとり、上級クラスはなるべく手摘みで行うよう心掛けています。収穫の2~3週間前に、技術部門が糖と酸を分析し、理想の収穫時期や順番をシュミレーションをします。9月中旬から収穫を行いますが、日中は25℃~28℃になってしまい、その気温では葡萄が酸化してしまうため、夜11時~朝8時までの間に収穫を行います。十分に熟しが足りない葡萄は収穫直前に省きます。
畑へは環境を保護するために農薬は使用していません。この地域では雨が非常に多く、気苦労も絶えませんが、可能な限りナチュラルに造るよう取り組んでいます。


畑から運ばれてきた葡萄は、自重でセラー内に入ります。除梗を行った後、パイプを通り葡萄は6℃に冷やされます。


そしてプレス機にかけます。カステロ デ メディナのブランドで販売するものは全てやさしくプレスします。その後、残った葡萄はもう一度強くプレスにかけられ、それは果汁の状態でバルク売りされます。バルク売りされる量は全体の15~20%に達します。


タンクも品質別に分けており、澱が沈殿する48時間後にクリアジュースを移します。タンク内の発酵では天然酵母を使用します。17℃~18℃のできるだけ低い温度で3週間発酵させます。温度が低いため、葡萄本来のポテンシャルを尊重した良い香りを得ることができます。その後、澱と共に低い温度を保ち、6ヵ月間寝かせます。澱を絞れば果汁がでますが、絞った果汁は全てバルク売りしています。


巨大なタンクが立ち並び、迫力のある醸造所です。発酵タンクは移さず、澱を撹拌して澱と共に寝かせます。-2~-3℃で静置し、酒石酸の結晶を取り除きます。セレクショナーダは6ヶ月澱で撹拌したのち、3ヶ月熟成します。若いワインは清澄し、ステンレスタンクで熟成させます。16~17℃の温度でボトリングされるまで保存します。すぐに瓶詰めするのではなく、オーダーに合わせて瓶詰めします。これは、瓶詰め後もボトル内でフレッシュな状態を長くキープできるようにするためです。
樽熟させたワインは、最低でも3ヶ月、瓶熟させて出荷の前までストックしておきます。タンクがある場所から樽のある部屋まで移動する途中には、熟成途中の沢山のボトルがありました。
2015年ヴィンテージより使用しているアンフォラ(写真左)。この部屋は全て地表・地面の下にあり、潜ったような感覚になります。2015年ヴィンテージから使用しているアンフォラは、ローマ時代から伝わる伝統的な熟成方法で、熟成に樽を使用しない、カステロ デ メディナにとっては新しい試みです。(結果はまだ検証中)伝統を尊重しながら良い形で結果を出せればとのことです。

白ワインの樽が並ぶ部屋(写真右)です。ソーヴィニヨン ブランとベルデホは早熟品種のため、それぞれ分析しベストなバランスで決めています。カステロ ノーブルは樽発酵のため、フレンチオークの新樽を使います。6ヶ月間の樽熟期間を終えて樽を一度空にし、そこにセレクシオナーダを入れて3ヵ月熟成させます。白ワインには軽めに焦がしたフランス樽を使用します。



【訪問時に試飲いたしました「代表的なワインについて御紹介致します。】

Castelo de Medina Verdejo 
ベルデホ 100% 
非常にしっかりとしており、青いニュアンスとコクを感じます。ミネラル感も豊富でフルーティ。フレッシュな味わいに仕上がっています。

Castelo de Medina Sauvignon Blanc
ソーヴィニョン ブラン 100%
40年以上の樹齢の畑の葡萄を使用しています。
トロピカルフルーツのようにフルーティでコクのある味わいで、余韻も長くお楽しみいただけます。

Castelo Noble 
ベルデホ 85% ソーヴィニョン ブラン 15%
非常に高い品質をキープしており。葡萄のセレクションもしたため質の高いワインとなっています。
樽の印象をしっかりと感じますが、しっかりとした骨格としなやかさを感じることができます。

「カステロ デ メディナ」のワインは輸出量はさほど多くありませんが、将来的には輸出を増やし、国際的市場へ進出したいと考えています。国内だけではなく、世界中のワインと比べても優れたワインを造りたいと考えています。また、「カステロ デ メディナ」のワインは、「ワインアドヴォケイト」や「ペニンガイド」で、そのコストパフォーマンスの良さを高く評価されています。
それぞれ葡萄の長所を活かし、個性がしっかりと感じとれるワインに仕上がっています。
そして、まさにフルーツを感じさせるような果実感。フルーティでフレッシュ。
求め易い価格ながらも品質の高さに驚いたとともに、今後も国際的にも飛躍していくワインだと感じました。

今回の訪問でD.O.ルエダの素晴らしさと伝統を重んじながらも常に情熱を持って挑戦を続ける「カステロ デ メデイナ」のワインは、きっと多くの方に満足いただき、喜んでいただけると改めて感じました。
是非、D.O.ルエダを代表する「カステロ デ メディナ」の造るワインの味わいをお楽しみ下さい。
そして地域ならではの特徴や、伝統と情熱を共に感じていただきますと幸いです。

営業1課 清高 直大

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