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巡礼の道に沿う小さな生産地域「ビエルソ」から~世界で高評価を受けるスペイン屈指の生産者 ボデガス イ ビニエドス ゴデリア~  (営業1課 清高 直大)

営業1課の清高です。
今年の3月、スペイン北西部を中心に8つの生産者を訪問致しました。今回は、カスティーリャ ィ レオンとガリシアの間の山間部に位置し、地質的に「スペインの穴」と呼ばれる場所ビエルソ。この地の土着品種の個性を存分に生かす生産者「ボデガス イ ビニェドス ゴデリア」訪問をご報告致します。

ビエルソは小さな生産地域となりますが、大西洋気候と地中海性気候の影響を受け、降雨量は年間500-700mm。
隣接するガリシアに近い気候で、古い樹の比率がとても高い地域です。今回、訪問したゴデリアの畑も平均樹齢が60年となっています。80%がメンシアの畑ですが、斜面とスレートの土壌で良い条件の畑を所有しています。
また、この周辺には金鉱があり、ローマ時代から栄えた街。そして世界遺産である「サンティアゴ デ コンポステーラの巡礼路」があります。ゴデリアのボデガが建っている目の前にも、その「サンティアゴ デ コンポステーラ」への道が通っており、日々多くの巡礼者が通り過ぎます。
ゴデリアでは、サンティアゴ巡礼のシンボルであり、巡礼者が身に付けるホタテ貝を彼らへの敬意の印としてボデガのエンブレムとしています。

ビエルソの葡萄栽培面積は、全体で3,500haあり、辺り一面にメンシアが広がります。ゴデリアはそのうちの約50haを所有し標高が500m~800mに位置しています。斜面も多く、畑仕事は非常に大変で沢山の移動をしなくてはいけないそうです。
晴れていると周辺には壮大な山々が見えるのですが、非常に雨が多い地域でもあります。
厳しい環境ですが、2015年は生産量も品質的にも全く問題の無い年であり、良い年であったとのことです。
毎年、求めるワインが高いレベルであるからこそ、その取り組みには並々ならぬ努力があります。

葡萄についてご紹介します。
それぞれポーズをとっているようで可愛らしいメンシアの樹。その姿、形同様にとても特殊でユニークな葡萄品種です。色々な要素を持っていますが、カベルネ フランやサンジョヴェーゼの特徴に似ています。また、ワイン自体のバリエーションが広がる可能性も秘めており、古い樹齢の樹ほど、そのポテンシャルを発揮します。


ゴデーリョはポテンシャルの高い葡萄です。華やかな花の香りが魅力的。また、ボリュームがあり、スパークリングワインにも向いています。リースリングに匹敵する良質な酸やベルデホとリースリングのニュアンスも感じられます。澱の質もとても良いです。


ここで、ワイナリーに関わるスタッフをご紹介致します。
オーナーのガルシア ロドリゲス(写真中央)は、若い頃から葡萄を育てる農業とワインが好きだったそうです。ガリシア地方の農家出身のため、ワイン造りは昔から携わっています。ビエルソに移り住んだ時に、この土地の葡萄の可能性や素晴らしさを感じたとのこと。この地に更に何かをもたらしたいというだけではなく、この地に住む人々にも何か貢献できるのではないかと思ったそうです。ワイナリー設立までは様々な困難があったそうですが、強い意志をもって日々精進し、人に頼らず自分一人でようやく2009年に現在のゴデリアを設立致しました。ロドリゲスは、人々が自分のワインを飲んで喜んでくれることに何よりの幸福を感じるとのことです。長い道のりを経てようやく夢を叶えることができました。

「それは、まさに“コンポステーラの巡礼者”のようではないかと、深く感銘を受けました!
(同行した視察メンバー 営業1課 岡田のコメント)」


サラ コーレル(写真左)はゴデリアの唯一の営業です。エネルギッシュで活発でムードメーカー。ゴデリアのワインをとても大事にしています。
その他、畑に常駐しているのは2人、剪定の時期にはプラス4人、収穫時は20~25人が畑で働いています。

そして、ゴデリアのワインを支えいるのは、女性ワインメーカーのオルガ ヴェルデ(写真右)です。過去にはニュージーランドやチリ、カタルーニャで働いていました。出身はガリシアですが、農家ではなく漁師の家系です。3年間マドリッドでソムリエとして働いたこともあり、その経験が活かされています。オーナーのロドリゲスは、「オルガが加入したことにより、女性的な要素が加わり、さらに良くなった。」と彼女のことを非常に信頼しています。今ではゴデリアになくてはならない存在です。


ワイン造り、醸造所についてみていきましょう。
収穫は15kgのバスケットを使います。そこに入れた葡萄を24時間、0℃~5℃のコンテナに入れます。葡萄は全て除梗します。
白ワインは、圧搾後、8~10℃で24時間澱を沈めて、クリアジュースを取り出して発酵を行います。発酵温度は15℃で7日間です。
赤ワインは区画ごとに別々に発酵を行います。発酵温度は25℃で、早飲みワインは15日間(早く発酵を終わらせて、醸しを短くすることにより、抽出も少なくなる。)、クリアンサは35日間発酵を行います。マロラクティック発酵は、若いワインとクリアンサはステンレスタンクで行います。セレクションは以前は100%樽で行っていましたが、現在は、樽とコンクリートタンクの比率を50%:50%にしています。(2015年ヴィンテージから)


<赤ワインと白ワインの樽に関して>
Francis Miquel社の350Lの新樽とSeguin Moreau社の500Lの樽を用います。Francis Miquel社の樽は、フランス人の樽職人が造っており、スペインでは僅か7軒の生産者にしか販売していない希少なものです。樽職人がボデガに来てテイスティングし、樽のサイズを決めています。
この希少な樽を使用することで、ゴデリアのワインのポテンシャルや魅力が更に引き立ちます。
ゴデリアのワインはどれも品質が高く、特徴的です。
全てのラインナップしたいのですが、今回は主軸となるワインを御紹介致します。

S-194 Godellia Blanco
 
ゴデーリョ 85%、ドーニャ ブランカ15%(地葡萄)。ステンレスタンクで、5ヶ月間、澱に寝かせています。
ゴデーリョはピーチや白い花のアロマがあり、ドーニャ ブランカはシトラスとフレッシュさをもたらしています。白い花のアロマ。草スパークなど、フレッシュさを出すよう意識しており、そして瓶内熟成させるとブリオッシュのような焦がしたバターのような香りが広がります。少しグラスで酸化させると色々なフレーバーが出てきます。
合わせる料理:酸、ボリュームがあるため、ある程度ボリューム感のある料理。例えばカツオやツナなど油も洗い流すことの出来るワイン。リゾット、チキンとも相性が良いそうです。

S-139 Godelia Selection Blanco 
ゴデーリョ 100% 80年樹齢の古木からのワインで8ヶ月、樽熟成しています。
非常に香りも華やかで、口当たりは滑らかであり、綺麗な酸と心地良いミネラル感もありますが、余韻にボリュームを感じます。
このワインがゴデリアでは最も成功しており、沢山のミシュラン星付のレストランが採用し、世界の数々の評価本でも高評価を獲得しています。
合わせる料理:ワイン自体が力強いため料理も重めのソースがかかった魚料理と合うそうです。

S-132 Viernes 
「ビエルネス」とは金曜日のことで、休日前のキラキラする気持ちをイメージしています。
30~40年樹齢の若い樹のメンシアから造る若飲みタイプのワインです。また、澱に寝かすことで丸みを帯びています。メンシア特有の土っぽさや、ブラックベリー、バイオレットやすみれ。ほんのりとしたミネラル分。このニュアンスは全てメンシアの特徴を表しています。

ビエルソの歴史や環境、ボデガ設立までのオーナーの人生や恵まれたスタッフ、メンシアとゴデ-リョの魅力。全ての要素が噛みあい、世界でも認められるワインが生まれました。現地を訪問し、直接見て聞いてワインを飲み、この「奇跡」を体感したことに深く感謝したいです。また各ワインの品質の高さに驚いたと同時に葡萄やワインに対する愛情、将来性も併せて感じました。

4年前には、「ビエルソだけにある世界で最も面白い葡萄の1つ。地葡萄メンシア100%のワインで、世界にその素晴らしさを広める事が夢の1つです。」と語ってくれましたが、着実に現実のものへと近づいているのではないかと思います。

D.O. ビエルソは優良な生産者が増えており、今後注目され続けていくと思いますが、まだこの地域のワインを知らない、飲んだことのない皆様、まずは当社が取り扱うゴデリアのワインを是非選んでいただき、その将来性をお楽しみいただけたら幸いです。

営業1課 清高直大

2017年12月

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