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3世代の家族の結束により代々運営されているボデガ パルデバジェス(営業1課 岡田 裕太)

今回は2016年3月に訪問いたしました、カスティーリャ イ レオン州 D.O. ティエラ デ レオン 生産者のパルデバジェスをご紹介いたします。ティエラ デ レオンは前回ご紹介いたしました、ルエダよりも北部に位置し更に標高も700~900mと高い場所にあります。2008年よりD.O.認定され、土着品種のプリエト ピクードが興味深い生産地域です。


パルデバジェスは1949年から3代続く家族経営の小規模なワイナリーです。規模は小さいものの、2つのことに置いて先駆者となっており、ティエラ デ レオンでは知らない人がいない程の素晴らしい造り手です。

上記写真の左2人が特に重要人物です。左からホセ ラファエル(以下ホセ)と、ラファエル アロンソ(以下ラファエル)。ホセが2代目、ラファエルが現在のパルデバジェスを担っている3代目オーナーです。

上記の左写真がパルデバジェスのプリエト ピクード。右が他の生産者のプリエト ピクードです。
パルデバジェスの畑はダブルグイヨ仕立て。遅熟品種であるプリエト ピクードにとって石混じりの土壌は最適です。
一方で、他生産者のプリエト ピクードは、傘のように地表に広がり、湿気や病気に弱いです。同じ品種とは思えないほどの見た目の違いがあり、少し見ただけでも健全な葡萄が出来なさそうだな。と他の生産者の樹を見ると分かりますね。

プリエト ピクードの特徴についても語ってくれました。
粒は非常に小さく、プリエト=「コンパクト」で、ピクード=「オリーブ形」という意味だそうです。粒に対する果汁の比率は、テンプラニーリョが75%であるのに対し、プリエト ピクードは60%しかない。また、実に対して種の比率も高いと言えます。それは葡萄自体が濃縮しており、パワフルなのです。タンニンの質はプティ ヴェルドやネッビオーロ、カベルネ ソーヴィニヨンに似ているそうです。そのため、注意深く醸造しなければタンニン豊富でパワフルすぎるワインになってしまい、非常に難しい品種だそうです。

写真は現在のパルデバジェスを担っている3人です。
上からラファエル、ヒューゴ、ヴィクター。ヒューゴ、ヴィクターは2013年より加入して畑仕事などを行っています。今の世代でも重要な人物はラファエルです。


彼は1999年にボデガに加入し、パルデバジェスの中心としてワイン造りに携わっています。マドリッドの大学で勉強したため、様々な新しい技術を取り入れボデガを発展させました。そして、彼が先駆者となっていることは、アルバリンという葡萄品種を見出したことです。

アルバリンは昔からあった品種ではあるそうですが、当時はベルデホにブレンドする程度の品種であり100%で造ることを誰も行わなかったそうです。ラファエルは、アルバリンのポテンシャルに気づき、2003年に3haのみ植えました。そして2008年にはアルバリンで生産者元詰めワインを造り品評会に出展すると、軒並み高評価で、ペニンガイドやワインアドヴォケイトでも非常に高い評価を得ました。それを見て、周りの生産者がアルバリンを造り始めるほどだったそうです。アルバリン自体今はまだまだ知られたばかりの品種ですが、将来ますますの発展が見込まれている品種です。


アルバリンの畑は、ゴロゴロした石がたくさんある土壌で、オーガニックな肥料しか使用していません。現在、オーガニック認証は取得していませんが、今後申請を考えているとのことです。この辺りは標高が高く、8月の日中は38℃まであがり、夜は19℃まで下がるといい、実に20℃もの寒暖差があります。この寒暖差がアルバリンに素晴らしいアロマを生みだします。
アルバリンにとって最も重要な要素の1つがこのアロマであり、失わないように、より一層の注意を払い、丁寧に造っているそうです。例えば、収穫した葡萄は10分以内にセラーに運び、セラー内では常に温度を低くして、更にプレスは全くしないフリーランジュースのみでモストを造ります。
これほどの労力を掛けるに値する品種がアルバリンであり、アルバリンを見出したパルデバジェスだからこそ、造ることが出来るのだと感じました。


前述の通り、このステンレスタンクの下にコンクリートタンクがありジュースのみが重力で下にいき、発酵が行われます。
発酵温度は10~14℃で、完全なフリーランジュースだけで造り、100%天然酵母を使用しています。


ボデガ訪問後に、車で15分ほどの場所にある街に向いました。そこには小さい煙突が沢山あり、それは300年以上前から存在するセラーだそうです。数は約300あるそうですが、公開されている場所は僅かに2つしかないそうです。文化遺産と言われても納得するぐらいの綺麗な街並みでした。今回はパルデバジェスが所有するセラーと、数少ない公開になっているセラーの飲食店へ訪問しました。
写真はパルデバジェスが所有する伝統的セラーです。
中に入るには、こんなレトロな鍵を使っています!
中に入るとローマ時代に使っていたというプレス機がありました。ローマ時代ということは、、、300年前どころでないですね。驚くほど前のセラーです。
セラーの中は年間通して温度が低く、ワインの保管場所になっています。
夏でも15℃ほどまでしか上がらないそうで、ラファエルがワインの熟成具合を確かめていました。

今回食事とともに試飲致しましたが、特に印象的だったのが

S170 パルデバジェス ロサド
これは視察メンバー全員で絶賛したロゼです。プリエト ピクードのロゼであり、色も鮮やかですしフレッシュさもありながらコクも感じられる、そんな素晴らしいロゼです。
限定本数480本、9月に入荷致します。是非お試しください。

パルデバジェスは3代続く家族経営ですが、常に先駆者であり周りの生産者を引っ張っている印象です。
アルバリンに関しても、日本ではまだまだ知られていない品種ですが、香り・ミネラル・コクと素晴らしい品質であり既に私はファンになりました。このような個人生産者は、生産量は少なく、いつでもあるワインではありませんが、必ずご満足いただける品質となっておりますので、皆様も是非パルデバジェスのワインをお試し下さい。

営業1課 岡田裕太

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