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フランス国内の星付きレストランでもオンリストされるシャブリの実力者 ドメーヌ イヴォン ヴォコレ(営業1課 山本 和宏)

今年4月のフランス訪問の中から、前回に続いて新たに取り扱うこととなった、シャブリの新規生産者であるドメーヌ イヴォン ヴォコレをご紹介いたします。
ドメーヌ イヴォン ヴォコレ(以下ヴォコレ)は前回ご紹介したフランシーヌ オリヴィエ サヴァリと同じ、シャブリ村の北側に位置するマリニー村にドメーヌがあります。2つのドメーヌはとても近くにあり、歩いて5分もかかりません。

ドメーヌの始まりは1713年で、写真右のイヴォン ヴォコレで5代目になります。イヴォン氏は1955年生まれで、18歳の時から父と一緒に働き始め、1979年にドメーヌを引き継ぎました。自家葡萄園元詰めは1985年から行っています。
ワイン造りは伝統的、常に純粋、ピュアなワインを目指しています。イヴォン氏はご自身のワイン造りの哲学について「テロワール、ヴィンテージの特徴、そしてアペラシオンの個性を尊重すること。」と語っていました。この哲学通り、今回の訪問で試飲した全てのワインは、区画ごとの特徴がはっきりと表現されており、果実味がピュアで今の市場にとてもマッチしたワインだと感じました。

収穫は基本的に機械を使用しています。「機械収穫」と聞くと、ネガティブなイメージをお持ちになる方もいるかもしれません。しかし、しっかり熟したシャルドネであれば機械収穫でも葡萄を傷付けずに収穫することが可能だとおっしゃっていました。また、シャブリ全体でも95%が機械で収穫されているそうです。

まず初めにワイン造りについてご紹介いたします。
収穫された葡萄は選果テーブルで傷ついた葡萄などをはじきます。その後、こちらのプロマティックプレス機でゆっくり圧搾します。


プレスした果汁は地下のタンクに移され、澱下げ後、発酵用のステンレスタンクに移して発酵を行います。


そしてこのタンクの後ろにはストックルームがあり、こちらも見学させていただきました。中にはFB982 シャブリ プルミエ クリュ フルショームのバックヴィンテージがずらり!一番古いもので1967年ヴィンテージがストックされていました。今回は特別に1976年ヴィンテージを試飲させていただきましたが、とても40年熟成されたワインとは思えない、枯れた印象がなくフレッシュさが感じられました。全てのヴィンテージがこのように熟成されるわけではないとイヴォンも語っていましたが、長期熟成も可能なポテンシャルの高いシャブリを造っていると感じました。


ドメーヌ見学中に途中から登場したこの方は、イヴォンの息子であるローランです。ローランは2009年からヴォコレのワイン造りに参加しており、現在は醸造を任されています。イヴォンは主に畑作業を行っています。父と息子でうまく仕事の分担が出来ていることも、ヴォコレの質の高いシャブリを生んでいる要因だと思います。


続いて畑についてご紹介します。
畑はプティ シャブリ、シャブリ、プルミエ クリュ(フルショーム、ロム モール)に合計26ha所有しています。葡萄樹は全体の50%が樹齢40年以上のもので、その中でも最も樹齢の高い78年の葡萄樹が、全体の20%を占めています。栽培はリュット レゾネを採用しており、畑の肥料は過去45年間、羊の糞由来のものしか使用していません。また防カビ剤、除草剤は使用せず、畑を耕すことで草を取り除いています。

写真はシャブリ プルミエ クリュ フルショームの畑です。斜面で日当たりも良く、土壌はシャブリ特有のキンメリジャン(牡蠣の化石などが含まれる)の石がごろごろと転がっているのがわかります。

ローランの息子アンディ君(7歳)がよりはっきりと牡蠣の化石が見える石を畑で探して見せてくれました。このような石がごろごろと転がっており、シャブリ特有のミネラル感たっぷりのワインが造られています。

最後に各ワインについてご紹介いたします。

・FB980 シャブリ
シャブリは土壌の異なる2区画のブレンドです。①茶色い粘土石灰質、②灰色粘土石灰質です。①はより複雑のある葡萄、②はよりミネラルが出てくるため、①と②をブレンドすることで調和が生まれます。さわやかな柑橘系の香りがあり、果実味はピュアでとても親しみやすい味わいとなっています。

・FB982 シャブリ プルミエ クリュ フルショーム

長期熟成も出来るワインで、先ほどご紹介したように全てのヴィンテージではありませんが、30年以上の熟成にも耐えうるポテンシャルがあります。

・FB983 シャブリ プルミエ クリュ ロムモール
フルショームの北側に隣接している畑です。フルショームは1級の中でも更に評価が高く、日本でも様々な生産者のフルショームが流通していますが、ロムモールは1級の中でも所有している生産者が少なく、日本でもそれほど流通していません。有名なフルショームに隣接するマイナーなロムモールは一度飲む価値ありです。
ボリューム感があり、フルショームより肉厚な印象を受けます。酸とミネラルも豊富で、とてもきれいに調和しています。

試飲中もとてもアットホームな雰囲気で、家族一体となってワイン造りをしていることがよく伝わってきました。フランス国内の星付きレストランでオンリストされるなど、国内で高い評価を得ながら輸出はほとんど行っていなかったヴォコレのワインを、是非この機会に手に取っていただければ幸いです。

営業一課 山本 和宏

2017年6月

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