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お値打ち熟成バルバレスコを手掛ける「グラッソ フラテッリ」。伝統を大切にしながらも、ワインの品質向上に努力を惜しまない、これからも楽しみな造り手です。(本社ショールーム 藤野晃治)

「家族経営の小さなワイン生産者」という言葉を聞いて、思い浮かぶのはどのような情景でしょうか? 私の場合、グラッソ フラテッリの醸造所を訪ねた時の記憶が蘇ります。太陽の光を一杯に浴びる青々とした4月の葡萄畑や、薄暗くひんやりとした貯蔵庫に鎮座する、新旧さまざまな大樽。そして何より、私たちを本当の家族であるかのようにもてなしてくださった、生産者の心遣い――イタリア、ピエモンテ州トレイゾ村の生産者、グラッソ フラテッリの訪問レポートをご紹介いたします。

農園の歴史は古く、祖父であるヴァレンティーノが1900年に設立しました。その後、彼の息子であるエミリオが引き継ぎ、セラーへの設備投資を行いました。グラッソ フラテッリとは「グラッソ兄弟」の意味で、現在はエミリオの息子、アルフレッド(兄・写真右)とルイジ(弟・写真左)の手によって運営されています。素晴らしいバルバレスコを生み出すネッビオーロの他、モスカートやバルベーラといった葡萄を有機栽培で育てており、出来上がるワインはとにかく素晴らしい品質で、「Decanter(デカンター)」などの専門誌でも評価されています。

早速案内されたのは、思わず息を飲むほどの葡萄畑、Vallegrande(ヴァルグランデ)です。この畑から極上のバルバレスコが生み出されます。2007年まではSöri’Valgrande(ソリ ヴァルグランデ)という名前でしたが、法律が変わり「Söri」と表記できなくなりました。ヴァルグランデは、「太陽の当たる土地」という意味だそうです。平均樹齢は40年、古いものだと樹齢70年のものもあるそうです。標高350~370mの斜面に位置しており、南南東向きで、暑いくらいに日差しが降り注いでいます。
グラッソ フラテッリのバルバレスコは、しっかりと熟した風味を感じることが出来ますが、その理由はこれだったのかと納得する光景でした。この畑から出来る葡萄が素晴らしくないはずがないと思わされます。

もう一つの畑、Bricco Spessa(ブリッコ スペッサ) は標高380mの丘の頂上に位置しています。こちらも抜群に日当たりの良い畑で、出来上がるバルバレスコは力強さとしなやかさを備えています。

こちらは畑に面した醸造所の様子です。梗があると酸が強くなってしまうため、すべて除梗しています。発酵には選別酵母を使用しています。グラッソ フラテッリのバルバレスコは、熟成感がありながらもクリーンで豊かな果実味を感じられる理由が分かりました。


写真はおよそ100年前から使っているセラーです。ひんやりと涼しく、背丈よりも大きな樽が静かに並んでいます。100年前にお祖父様が使っていた、容量5500ℓの大樽も現役で使っています! 金具を交換して使ってきましたが、いよいよ木の方が持たなくなってきたので来年には新しい樽に替えてしまうそうです。こうしたところにも、生産者の思い入れや歴史が感じられました。


さて、いよいよテイスティングに移ります。火をくべた暖炉のそばの長テーブルに腰掛け、彼らのワインを一つずつ味わいます。写真は、この日のために焼いてくださったパイで、「INABA」と書かれています。こうした心遣いが随所に感じられ、本当にもてなしてくださっているのが分かりました。こんな素敵な方々が造るワインなら絶対に美味しいとひいき目に見てしまいそうですが、そこは仕事としてしっかりとテイスティングを行ってまいりました。


D.O.C.G.バルバレスコを名乗るためには、最低26ヶ月間(その内9ヶ月は木製の樽で行う)の熟成が必要ですが、グラッソ フラテッリでは最低でも36ヶ月大樽で熟成させています。写真はヴァルグランデの2009年と2010年。クリーンで熟した果実味があり、酸味とのバラ数が良く、そして力強く若々しく、これからどんどん美味しくなっていくのだろうと思わされました。弊社では現在、2003年、2004年、2005年、2006年、2008年の取扱いがありますが、これらのワインもまだまだ熟成させることができます。もちろん、今飲んでも美味しく楽しむことが出来ます!


「伝統的な家族経営の、小さな生産者」。このイメージが先行していましたが、実際に訪問してみると、良い意味で違うことに気が付きました。写真は、手前側がコルク汚染のリスクを抑えるためのDIAMコルク、奥側が2010ヴィンテージまで使用している、サルデーニャ ガッルーラ産の天然コルクです。伝統的なものだけにこだわるのではなく、「より良いワインを造る」という目的を持って最新の技術を取り入れているのが分かりました。
テイスティングをさせていただいた部屋は、グラッソ フラテッリの歴史を感じる一室で、とても穏やかな空間でした。家族の写真が飾ってあったりと、人の想いが感じられる訪問となりました。ワインも、その原料となる葡萄も、この人たちが心をこめて造ってくださっているのかと思うと、その人柄や言葉などもしっかりとお伝えしたいと思いました。皆様にもっとワインを好きになっていただきたい、もっと楽しんでいただきたいという気持ちで、今後もご案内をさせていただきます。
短い時間の訪問でしたが、本当の家族であるようにもてなしてくださった、アルフレッドさんとルイジさん。実はテイスティングの最中に、地元の方がワインを買いに来られました。「ここのバルバレスコはコスパNo.1だよ!」。地元の方にも太鼓判を押されるグラッソ フラテッリのバルバレスコ。本当に自信を持っておすすめいたします!

本社ショールーム 藤野晃治

~グラッソ フラテッリのワイン一覧~
○バルバレスコ ソリ ヴァルグランデ 2003 (品番:I-765)
○バルバレスコ ソリ ヴァルグランデ 2004 (品番:I-802)
○バルバレスコ ソリ ヴァルグランデ 2005 (品番:I-766)
○バルバレスコ ソリ ヴァルグランデ 2006 (品番:I-767)
○バルバレスコ ヴァルグランデ 2008    (品番:I-769)
○バルバレスコ ブリッコ スペッサ 2003  (品番:I-801)
○バルバレスコ ブリッコ スペッサ 2004  (品番:I-803)
○バルバレスコ ブリッコ スペッサ 2007  (品番:I-770)

2017年12月

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