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躍進止まらぬピエモンテの革新的な造り手、アジエンダ アグリコーラ ロベルト サロット。これからも目が離せません!(営業1課 堀家亜季)

イタリア現地視察の最後に、アジエンダ アグリコーラ ロベルト サロットを訪問いたしました。
ロベルト サロット氏(以下ロベルト)は2015年2月に来日しされた際に日本でお会いしていたため、イタリアで再会し実際にワイナリーを訪れることができたことは、とてもうれしいことでした。
ロベルトはピエモンテの地葡萄をとても愛し、斬新なアイディアで素晴らしいワインを次々と輩出している躍進的な造り手です。特に、アパッシメント製法を取り入れた独自の方法で造られるバローロやバルバレスコは、弊社試飲会でも毎回大好評をいただいており、ファンの方も多いのではないでしょうか。そんなアジエンダ アグリコーラ ロベルト サロットを訪問させていただきましたので、レポートさせていただきます。

まずワイナリーへ向かう道中ですが、素晴らしいバルバレスコの丘陵を見渡すことができました。見渡す限りの葡萄畑は本当に美しく、世界遺産に登録されるだけある!と感動いたしました。


さてワイナリーに到着後、すぐに畑をご案内いただきました。今年は2週間以上生育が早いこともあり4月初旬でも畑は緑にあふれ、サロット家の畑もとても美しかったです。興味深かったのが、車でご案内いただく途中、他の生産者の畑を見ると日当たりが不十分で、ほとんど葉が出ていませんでした。日当たりの良い畑とそうでない畑の差を目の当たりにし、サロット家の畑の立地の良さと日照の大切さを実感いたしました。

この時期には、不要な葉や茎を落とす作業をするそうです。実際にロベルト自ら見せてくださいましたが、一か所から2本伸びている茎の片方を除いたり、1本の梢に対する芽の数を調整したりする作業をします。また、この時期は風が強いのでワイヤーでまとめて葡萄の蔓が上へ伸びるようにコントロールします。
この10年で栽培方法が変化し、現在は防虫、防カビスプレーなど化学的なものはほとんど使っておりません。契約農家にも自然に優しく寄り添う栽培方法を指示しており、畑の周りには鳥や動物、昆虫たちが増えてより自然に近づいているそうです。


地層についても教えていただきました。ヴェネトは地面の浅いところに岩盤がありますが、ピエモンテは地下1000mのところにあります。そこまでは粘土と砂の深い地層になっており、その分、水の吸収率が高く地層全体に地下水をためることができるため、灌漑の必要がないそうです。葡萄栽培に本当に適した土地であるということですね。


そしてワイナリーに移りまして、樽熟成室、タンク熟成室、アルコール発酵室、ボトリングラインなどすべての部屋を見学させていただきました。近代的なワイナリーです。


まずは樽熟成の部屋を見学しましたが、たくさんの樽が整然と並んでおり、圧巻のセラーです。
樽やタンクがある貯蔵用の部屋は全て地下にあり、地面が温度コントロールの役割を果たしており自然の力で適した温度と湿度に保たれています。ワインにとって大切なのは、一定の温度を保つことです。加えて、湿度が低いと樽が乾いてしまい隙間ができてしまううため、一定の湿度を保つことも同じくらい大切です。


続いて2015年に完成した新しいセラーです。このセラーは1200hlのステンレスタンクのみがずらりと並んでいます。
その一角のステンレスタンクには、`Barbaresco Riserva 2000’ の文字が。バルバレスコがセラーで眠っていると聞くと、多くの方が樽での貯蔵をイメージしますが、サロット家ではヴィンテージ バルバレスコはタンクで貯蔵されています。樽に入れ続けると、樽の風味が強くなりすぎるか、酸化しすぎてしまうため、ベストな状態になった時点でステンレスタンクへ移し一番良い状態をキープするのです。それについてロベルトが「歴史をとどめておく写真のようだ。」と表現されていたのが、詩人のような素敵な表現で印象的でした。
さて、ほかにアルコール発酵室やマロラクティック発酵と熟成用の部屋、ボトリングの部屋など、いくつもの部屋で構成されているサロット家のワイナリーですが、それぞれの部屋が壁に埋め込まれたチューブでつながっていて、そのチューブを通りワインが移動します。ワインが通った後は洗浄が必要で、ただ水を通しただけではカビが生えてしまう恐れがあり、チューブ内を乾燥させなくてはなりません。その方法として強い空気圧をかけて一瞬でチューブ内を乾燥させるそうですが、そのシステム、なんとロベルトが知人と共に開発したのです。ワイン造りで独創的、革新的なロベルトですが、こんなシステムまで開発してしまうとは、本当にすごい方なのだなと感服いたしました。ちなみにこの写真は、そのシステムの実演をしてくださった際、スポンジと共に空気が抜けるとき「ボンッ」と大きな音がするので私達がとても驚き、それを見て「いたずら成功」の笑みを浮かべているロベルトです。意外とやんちゃな一面があり、少し親近感がいだけた一コマでした。
最後に、躍進止まらぬサロット家の成功を間近に見ることができる、ロベルト サロットのワイン ショップをご紹介いたします。実はワイナリーを訪れる前日に、こちらのショップにもお邪魔させていただきました。場所はアルバの街の中心部、ピアッツァ ミケーレ フェレッロにあります。「ピアッツァ(PIAZZA)=広場」はイタリアの文化には欠かせない場所で、人が集まる場として古代ローマ時代より生活の中心的な場とされてきました。つまりショップを開く一等地になるわけですが、その中でもサロット ショップは一際人々が集まる人気店です。
店内地上階は飲食スペースと売店、地下にはサロット ワインのショールームとなっており、洗練されたとても素敵な空間が広がっていました。階段を下りて一番奥に行ってみますと、弊社でも扱っているヴィンテージ バルバレスコの姿が。頑丈な柵があり、その奥に1997、1998年のバルバレスコが鎮座しておりました。その扱いからも、サロット家でも“特別なワイン”ということが分かりました。

この夜と翌日、ショップ、畑やワイナリーを訪問いたしましたが、とても歓迎していただいて、素晴らしい時間を過ごすことができました。この訪問でロベルトのすごさを実際に肌で感じることができましたので、ロベルトのお茶目な一面も含めながら、皆様にその魅力をお伝えしてまいりたいと思います。

営業1課 堀家亜季

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