ワインブログ ―wine blog―

彼のワインが自然派でないと言うならば何を自然派って言うのだろうか?      ロワトラール サン マルタン<後編> (営業1課 大橋 中)

●醸造について
『自然に土壌で葡萄が力強くなっているので、ワイン造りにはあえて何もせず、エレガントさとフィネスのみを追求する』
「私のワインは、タンニンが柔らかい。醸し間、タンクの中で果房は常に上に浮かんでいる。その際、二酸化炭素が発生するがタンク上部の穴からガスが抜けていく。普通はここでルモンタージュやピジャージュをするが、私はあえてしない。これでタンニンが柔らかくなる。自然の土壌で葡萄が力強くなっているのであえて何もせず、ワイン造りにはエレガントさとフィネスのみを追求している。私は、あえてメカニズムは行わない。 ※青色粘土質はこのエリアの特徴。

『SO2は醸造段階では使用しない。SO2使用量は普通のワインの1/10。』
何故、葡萄の選別に注意をほどこすのか?それは、SO2は醸造段階では使用しないから。ワインがとげとげしく、刺さるような品質になってしまうためだ。醸し、発酵、熟成の段階では使用しない。ボトリング時に初めてSO2を使用する。
*SO2使用量:1/10の量
赤15mg/l(通常150mg、ビオと呼ばれるワイン100mg) 白20mg/l(通常200mg、ビオと呼ばれるワイン150mg)
*SO2ゼロの場合、14度以下での保存が必要

●熟成について
『ビオディナミだからこそ、天然酵母で自分のワインが造れる』
発酵は品種ごとに別々に行う。マルサンヌは1200Lのフーダー、ルーサンヌは600Lのドウミミュイ。クレーレットとグルナッシュブラン、グルナッシュは卵型とパン型のコンクリートタンク。ステンレスではなくコンクリートタンクを使用する理由は、空気が通り、温度変化も少ないから。また、酵母は天然酵母にこだわる。選別酵母ではどのワインも似通ってしまうため天然酵母を使用している。ミネラル感があり果実味やタンニンが強調しすぎないスタイルを目指している。

『樽の影響を受けたワインというのは、結局、ビオのメリットが出てこない。』
樽の影響を受けたワインというのは、結局ビオのメリットが出てこない。樽を使う場合は、樽の風味を与えるためではなく、酸化のために使用している。小さなバリックを使わない理由は、私の理想とするよりも酸化が進んでしまうから、樽との接点が少ない大きな樽を使う。

●ボトリングについて
『月が満ちていく過程でのボトリング』
月が満ちていく過程でボトリングをした場合、残糖があったとしても二次発酵はしない。どのタイミングでボトリングをするかによっ て、果実味が豊かになったり、フローラルなアロマがより開いたり、酸が豊かに出たりする。ボトリング時に初めて、SO2を少量添加する。

●ワインについて
『ACケラーヌ昇格によって規定が出来た。でも全てクリアしているし、何も変わらない。』
私達の収量は30年前から30hl/haであり、SO2添加量もボトリングに少量しか使用していない。ビオディナミなので除草剤も使わず、手摘みで収穫をしています。従来のやり方だけで、これらの基準を全てクリアしている。だから何も変わらない。しかし、ケラーヌの生産者の中で、規定をクリア出来ない生産者はたくさんいるだろう。


<2015年に昇格したAOケラーヌ規定>
① コート デュ ローヌ ヴィラージュの時は全体で1350haあり、その内クリュに昇格したのは1000ha。350haはACコート デュ ローヌ。
② 収穫は機械の使用が禁止。手摘みのみ。
③ 除草剤は禁止。除草は掘り起こしのみ。
④ 収穫制限42hl/haから38hl/ha。



※ロワトワール サン マルタンの所有する畑
・赤ワイン用の葡萄畑は20ha (20haのうち1.5haがAOCコート デュ ローヌ、残りがAOCケラーヌ)。
・白ワイン用の葡萄畑はAOCケラーヌに5ha所有しています。


『フレデリックの目指す白のキーワードは「酸」』
ケラーヌ ブラン レゼルヴ デ セニョール

『弊社社長がコート デュ ローヌの白というよりも高級ブルゴーニュのようと絶賛。デカンターにてTOP評価も獲得』
ケラーヌ ブラン オークスティア

『ACケラーヌの若い葡萄を使用したワイン。お得なACローヌ』
コート デュ ローヌ プティ マルタン

『樹齢の高いACコート デュ ローヌ エリアの畑の葡萄を使用。プティ マルタンよりもスパイシー』
コート デュ ローヌ プティ ガー

『フレデリックが造る、最もお買い得なケラーヌ ルージュ。タンク熟成で最もシンプルなスタイル』
ケラーヌ ルージュ レゼルヴ デ セニョール

『斜面の畑。100年超えの葡萄。収穫量はわずか15ha/hl。グルナッシュとムーヴェードルが混植されています』
ケラーヌ ルージュ レ ドゥイエ


『土壌が特徴でエルミタージュと同じ、大理石のような岩盤がある。最高のムールヴェードルを生む環境』
ケラーヌ ルージュ オークスティア



オークスティアにある粘板岩(写真)
お薦めしたい理由はもう一つあります。それは、現行ヴィンテージがとても飲み頃である点です。今回の現地視察でも、現行のヴィンテージ伝え、熟成した状態でお客様に販売をしているということを伝えると、フレデリックが満面の笑みを見せてくれたことも印象的でありました。飲み頃のヴィンテージを提供出来るのは、弊社のセールスポイントの一つです。
今回のコート デュ ローヌの現地視察を通じて感じたのは、ロラトワール サン マルタンのスタイルを今、コート デュ ローヌの生産者が真似をしていることです。これは「時代がやっと彼等に追いついてきた。」(弊社社長談)と言ったところでしょう。試飲したワインは、どれも毎年変わることがない美味しさがあるということは言うまでもありません。


●工ピソ一ド:
南口ーヌの偉大な生産者ドメーヌ ド ラ モルドレ クリストフ・デロルムの追悼記事からの抜粋です。
「クリストフは、マルセル・リショー、そしてケラーヌのフレデリック・アラリーにインスピレーション受け、『あれこそ本当に自分がやりたい思っていたことだ。」と亡くなる直前のインタビューに答えています。

営業1課 大橋 中

2017年11月

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