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「栽培の難しい品種をあえて造る。」信念と情熱をもってアロマティック、    エレガントなプーリアワインを生み出します。ポデーレ ヴェンティノーヴェ   (営業2課鈴木 歩美)

ポデーレ ヴェンティノーヴェは、2007年プーリア州北部・マルゲリータ ディ サヴォイアに設立されました。パオロ マッラーノ(父・写真右)と、ジュゼッぺ(息子・写真左)を筆頭に、フィヌーア ミヌートロ、プリミティーヴォ、ネーロ ディ トロイア等と言った、プーリア州の土着品種を中心に使ったワインを造る生産者です。

アドリア海からの恵も多いプーリア州ですが、マルゲリータ ディ サヴォイア市街から北に向かう海岸線には、ヨーロッパ最大の塩田が広がっており、塩田から車で15分程内陸にカンティーナがあります。

弊社が彼らとの取引を開始したのは2012年の事。これまでの「稲葉のワインブログ」でもご紹介してきたように、取引開始から30年近い生産者もいる中ですが、「これからも長い付き合いをしていきたい。」そう思わせる魅力的なワインを造りだしています。

ポデーレ ヴェンティノーヴェのこだわりと哲学
現在、計18haの自社畑を所有し、ワインは全て自社畑からの葡萄で造ります。ワイン造りには無農薬農法を採用しており、先頃ユーロリーフ、ICEAの認証を取得しました。
実は、カンティーナがあるマルゲリータ ディ サヴォイアの市長も務める父・パオロ。市長をされていると聞いて納得のずっしりと佇まいがありながらも、穏やかな表情でワイン造りへの強い想いを語ってくださいました。

「巨大なカンティーナは、何処で育ったかも分からない葡萄を使って“飲み物”を造っているが、私達は自分たちの手で育てた葡萄を使った“ワイン”を造っている。ワインはカンティーナで造られるのではなく、土から造るのです。そしてわたしたちのワインは、葡萄のために働いてくれる人への報酬となります。“お金のためなのか、ワインを造るためにやるのか。”その信念が違えば、出来るワインも違ってきます。」

高品質へのこだわりと、覚悟が感じられる力強い言葉です。
その言葉を裏付けるように、彼らのワインには素晴らしい品質と、個性を感じる事が出来ます。


それでは早速、ポデーレ ヴェンティノーヴェのラインアップをご紹介いたします。

ジェルソ ビアンコ(品番:I-641)
葡萄品種:フィアーノ ミヌートロ(100%)
熟成:ステンレスタンク
フィアーノ ミヌートロはプーリア州に古くからある土着品種で、なかでも北部でしか栽培されていません。カンパーニャのフィアーノとは別のものです。フィロキセラ過以降、忘れ去られていましたが、近年再び注目を浴びるようになっています。


フィアーノ ミヌートロに関しては、葉量を調整(除葉)し葡萄の房に日光を当てます。本来糖分を上げるのが難しい品種なので、こうすることにより水分が飛び、糖分が上がります。「房を直射日光に当てることでアロマが飛んだりしないの?!」という弊社スタッフの質問に対し、「糖度は日光によって上がり、アロマは根から吸収する水分により増えるため、日光を当てることはアロマに影響はない。(パオロ)」との回答を頂きました。

フィアーノ ミヌートロを日光に当てている様子⇒

ちなみにこちらのワインは、私が弊社に入社して間もない頃にテイスティングしたワインの中で、もっとも印象深かったワインの一つ。白い花や様々なハーブの豊かで華やかなアロマ、コクが感じられる味わいでありながら、しっかりとした酸があり、後味は爽やかなワインです。「個性的」とはこういったワインの事なのだろう、と感じたのをよく覚えています。そしてその印象は入社3年目となった今でも変わっておりません。


アヴィア ペルヴィア プリミティーヴォ(品番:I-747)
葡萄品種:プリミティーヴォ(100%)
熟成:ステンレスタンクで6ヶ月
ラベルの鳥は、秋になると畑の周りにやってくる鳥の群れが秋に一斉に飛び立つ様を表現。収穫の時点で糖分は抑えてあり、重すぎずメリハリのある味わいを心がけています。ワイン名のアヴィア ペルヴィア(ラテン語)=「可能だと強く信じれば、不可能な事は何も無い」というのは、もともとプリミティーヴォが植えられていなかったエリアでの栽培だったにも関わらず、高品質の葡萄栽培に成功したことに因んでいます。


ジェルソ ネーロ(品番:I-642)
葡萄品種:ネーロ ディ トロイア(ウーヴァ ディ トロイア)
熟成:ステンレスタンクで約6ヶ月、その後瓶で6ヶ月
プーリアに最も古くからある土着品種、ネーロ ディ トロイアの栽培は難しく、生産を止めてしまう生産者も多い中で彼らは造り続けています。「プーリアはもともと大量生産で質の低いものが多い。自分達は、デリケートで難しい葡萄品種を使い、他の人のやっていないワインを造りたい」とパウロは以前話していました。また、2005年に植樹したネーロ ディ トロイアの樹が樹齢11年を迎え、葡萄の樹が成熟して今一番良い状態を迎えています(実がパンパンに詰まっていて品質の高い葡萄の収穫が可能)。「葡萄の質が良いのが見てわかる(パオロ)。」との事。
今回テイスティングした2016年ヴィンテージ(2017.11月時点の現行ヴィンテージです)は雨が多く降ったのが葡萄に良い影響を与え、力強い年となった2015年に比べて透明感があり、クリアな味わいに仕上がっています。
ジェルソ ドーロ(品番:I-643)
葡萄品種:ネーロ ディ トロイア(ウーヴァ ディ トロイア)
熟成:フレンチバリックの新樽で8ヶ月
評価:「ルカ マローニ ベスト ワイン年鑑2017」97点/イタリアベストワイン第2位、「ヴェロネッリ2017」3ツ星★★★/91点

ジェルソ ネーロ(I-642)と同じ畑ですが、こちらはセレクションです。収穫の時期になると葡萄を選別して、房を枝から切ってワイヤーにつるして6~10日間自然の中で乾燥させます。

凝縮した果実味、樽の風味のいずれも力強く感じられますが、しっかりとした酸があり決して重すぎる事無く、つぎつぎとグラスが空いてしまいそうな味わいです。
ポデーレ ヴェンティノーヴェのワインには果実をたっぷりと感じる凝縮感があり、一口飲めばプーリアの太陽を口の中いっぱいに感じる味わいがあります。それでありながらアロマティックで、味わいに軽やかさを与える酸、ミネラルを感じる事が出来るワインでもあります。個性あふれるポデーレ ヴェンティノーヴェのワインを自信を持っておすすめいたします。

営業2課 鈴木歩美

2017年11月

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