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ジゴンダストップ生産者としての誇りと挑戦/ドメーヌ サンタ デュック(営業1課 山田航)

サンタ デュックについて書き始めようと思ったのですが、ふと改めて感じたことがあります。これまでいくつものコート デュ ローヌ生産者の訪問記を掲載していますが、どの生産者も歴史が古く、また当社と長年に渡り取引が続いている生産者がほとんどです。そして私たちが成長するとともに、彼らも成長を遂げ、また更に改革の時期を迎えています。時代の変化に伴い、それぞれスタイルの変化もありますが、その変化を楽しみ、造り手を想う時間も必要ではないでしょうか?
さて、今回はコート デュ ローヌ現地視察の最終日に訪問した、ジゴンダス村に拠点を置く、あの有名なワイン評論家ロバートパーカー Jr.も彼の著書で"ジゴンダスのチャンピオン"と称した造り手、サンタ デュックをご紹介致します。

サンタ デュックは、ジゴンダスについての評価記事を検索すると必ずその名前が出てくるほど有名な造り手に成長していますが、その歴史は今から約140年前まで遡ります。1874年にドメーヌ サンタ デュックとして設立され、その後家族代々と受け継がれ、1984年より5代目の現当主イヴ グラが指揮をとり始め、これまでのドメーヌに大きな改革が行われました。更に詳しいお話は、昨年の来日セミナーの内容をホームページにアップしておりますので、そちらもご確認くださいませ!

セミナーレポートはこちらからご覧いただけます>>

今回は今春の現地視察で得られた最新情報をお伝えしていきます。

●ついに完成間近!新セラー
以前、葡萄畑であった場所に新セラーの建設しており、本年末に完成予定です。そのセラーに使われるのは、大量の石灰岩であります。イヴ グラ曰く、ブルゴーニュにあるセラーのような造りで、石灰岩で囲う事で、より低温のセラーを実現できるとおっしゃっていました。サンタ デュックのセラーは、ジゴダンス村の中でも少し異質?というよりも、すごく近代的な建物なため、すぐに見つけることが出来ます。


●増え続ける新たな試み
来日セミナー時にもお伝えさせていただきましたが、現在サンタ デュックでは、テラコッタやフードルの使用頻度が高くなっています。これはイヴ グラが考える「ピュアなグルナッシュ」を表現する為に必要な設備であり、よりテロワールを尊重し、素材本来の味わいを表現する為に欠かせないと語ります。ほんの10年前まではバリックで埋め尽くされていたセラーは、一部を残し、大半はこの2つとなっています。
また、新しいセラーではグラヴィティーフローシステムを採用します。これは重力を利用して果汁を移動させる方法で、ポンプによる移動と比べ果汁に与える衝撃が少なく優しく扱えるため、自分たちが求める果実のありのままの味わいの果汁を得ることを目的にしています。


●息子バンジャマンが後押し
そして、ここで朗報です!ついに本年から、息子であるバンジャマンが、サンタ デュックの一員として加わることとなりました。ディジョンの大学で醸造学を学んだ後、研修期間を経て、父と共に働く決意をされました。現在主な仕事として、ビオディナミの畑の管理やセラーの仕事に従事しているそうです。昨年には研修を兼ねて、なんと山梨のワイナリーを訪問したという経験も。バンジャマンが戻った事により、イヴ グラも何処と無く笑顔が増えたと感じたのは私だけでしょうか?


●ローヌ生産者の“夢” シャトーヌフ デュ パプへの情熱
今回の訪問で、新たな情報として、シャトーヌフ デュ パプの区画ごとの土壌の特徴を伺ってきました。シャトーヌフは限られたエリアの中に、様々なテロワールの特徴がある(丸石ばかりではないです)。最良といわれる土壌は、砂質と粘土質。中でも砂質は、果実味と深いタンニンを生み出すとイヴ グラは語っていました。何年もかかってようやく購入した土地から、更に細分化したキュヴェを造り出しており、彼の長年の夢であったプロジェクトは、急ピッチに進められています。


以下彼らが所有する区画の詳細です。
①クロ ウェスト(La Crau Ouest)
西部、深い層の砂質土壌。0.5haと限りなく小さいが最も素晴らしい区画。樹齢80年以上のグルナッシュが植えられている。
②サント ヴィエルジュ(Les Saintes Vierges)
北部、クルテゾンにある単一区画。南東向きの日当たりのよい砂質土壌。90%グルナッシュ、10%ムールヴェードル(樹齢70年)。クロ ウェストよりリッチでないので、今後ムールヴェードルを植えたい。サフレと呼ばれる、一見石のようにみえる脆い砂(Safre)の塊がある場所。
③フォン デュ パプ(Font du Pape)
粘土質土壌。シラーを植えている。保水性の高い土壌で、シラーがジャミィでなくなる。
④プラデル(Pladel)
北部、石灰質土壌。ミネラルの要素が与えられる。ほぼグルナッシュが植えられている。
⑤ピエ ド ヴォー(Le Pied de Baud)
北部、粘土砂利質土壌。とても小さな区画。HIGH PLAIN=台地とよばれる丘より高い平地でブドウが良く熟すエリア。
●それでもやはり、ジゴンダスがトップクオリティ!
この写真を見るだけでも圧倒されますね。現在、弊社では4種類のジゴンダスを扱っています。左は、オー リュー ディ、右はオートギャリーグ。私も入社して7年目になりますが、どちらのワインもたくさんのお客様からご要望を頂いています。それこそオートギャリーグは、入社当時は割り当て品であったことを覚えているため、実際に味わうことができるのは非常に嬉しく思うくらいです。2011ヴィンテージ以降、イヴ グラの目指すピュアなグルナッシュということが表現されてきてはいますが、オートギャリーグに関しては、野性的でワイルド、とってもパワフルなジゴンダスは健在です!そして中央のキュヴェは、2014ヴィンテージから生産している、「ジゴンダス クロ デリエール ヴィエイユ」です。今までオー リュー ディにブレンドしていた区画でしたが、ここ数年の研究の結果、他の畑とは異なるテロワールであることが分かり、単一で仕込むようになったと説明してくれました。まだまだ生産量も少ないことから、残念ながらご紹介することが出来ていませんが、近い将来皆様にお披露目できる可能性もあるかもしれません。

取扱い「ジゴンダス」は以下となります。
ジゴンダス レ ギャランシエール       品番:FB-889 ★程よい熟成感です!
ジゴンダス オー リュー ディ          品番:FB-701 ★8つの区画の葡萄ゆえの複雑味!
ジゴンダス オート ギャリーグ         品番:FB-597 ★全量割り当て。世界が奪い合う一本。
ジゴンダス グラン グルナッシュ        品番:FB-540 ★グルナッシュのフィネスを追求した究極品

セラーでの試飲を終えた後、ジゴンダス村の中心部にあるレストランで食事を頂き、そこで出てきたのがなんと2004ヴィンテージのオートギャリーグでした。13年の熟成を経ても、漲るパワーは素晴らしいと感じたのと同時に、長期熟成のポテンシャルを体感する場面でもありました。彼らはしきりに自分たちのワインを「ブルゴーニュのようなスタイル」と表現をすることがあります。確かに繊細で緻密さがあり、旨味を伴っていますが、コート デュ ローヌのジゴンダスらしい野性味あふれる味わいは、スタイルが変化しつつある今でも健在です。そして、なんといっても現在のサンタ デュックをここまで成長させてきたは、イヴ グラの手腕であり、また天性のセンスではないかと感じます。これからのサンタ デュックも目が離せません!

営業1課 山田 航

2017年12月

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