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僅か1haの畑から全てが始りました。ジルベール ピクも推奨するシャブリの生産者。/フランシーヌ エ オリヴィエ サヴァリ(営業2課 足立 雅子)

複数回にわたり、ご紹介してきたフランス視察訪問記も今回が最終回。生産者紹介ラストはマリニー村の造り手フランシーヌ オリヴィエ サヴァリをご紹介させて頂きます。(以下サヴァリ)
サヴァリは、夫婦共にシャブリのワイン農家出身であるオリヴィエ(写真)と妻のフランシーヌによって1984年に設立されました。当初はメタヤージュ契約によって借りたわずかな畑から、主にバルクでネゴシアンに販売していました。その後、その品質の高さが評判となり、友人や隣人の助言を受けて自分たちのドメーヌでワインをボトリング、販売するようになりました。その努力が実り、今日ではサヴァリのワインが世の中で広く認められ、各種評価本で高い評価を受けるまでになりました。
34年前に夫婦二人で始めたドメーヌも、現在では長男のマチューが販売を担当、次男のマキシムが2015年より栽培・醸造に参加する家族経営に成長しました。生産量の50%が輸出、50%がフランスの国内消費という国内外で注目されているシャブリの生産者です。弊社が長らく取り扱いをしているシャブリの生産者ジルベール ピクも、彼のワインの品質の高さを絶賛しています。

今回で2度目の訪問ということで緊張した面持ちのオリヴィエさん。それもそのはず、昨年英語で通訳をしてくださった息子さんが当日は体調不良の為不在で、お一人でご対応頂いたのでした。フランス語を話せない我々に対して、慣れない英語で一つずつ丁寧にご対応くださったオリヴィエさんは、言いたいことをうまく伝えられない時には自ら絵をかいてご説明くださるなど、とても実直な人柄の方でした。

ヴィンテージについて伺うと、2016年はとても難しい年だったそうです。天候不順の影響から収量は例年の40%減と厳しく、葡萄も非常にデリケートな状態が続いたため、いつも以上に一つ一つの作業に多くの時間を費やしたそうです。ただし、努力の甲斐あって出来上がったワインの質は素晴らしく、親しみやすい味わいは今飲んでも美味しいポテンシャルの高さだと自信を持っていらっしゃいました。
また、過去3年の2014、2015、2016年はどれもポテンシャルが高く、この先10年は熟成が可能だと仰っていました。今飲んでも美味しいけれど、10年後の熟成したシャブリも飲んでみたい。なんとも悩ましい2016年ヴィンテージです。
プティシャブリからグランクリュまで一通りテイスティングさせて頂きましたが、サヴァリのシャブリの特徴は親しみやすい味わいながら、しっかりとした品質であるという印象です。よい意味で“飲む人を選ばない”飲む人みんなを笑顔にするシャブリだと感じました。

シャブリ好きの方はもちろんのこと、これまであまりシャブリを飲んでいらっしゃらない方にも、是非一度お試し頂きたいサヴァリの商品ラインナップはこちら

プティ シャブリ Petit Chablis 品番:FC033
プティ シャブリの畑はシャブリの北部、ヴィリー村に位置し、フランシーヌの実家が所有していたものです。生き生きと軽快でフレッシュ、リンゴを思わせる果実味が広がり、心地よいキレがあります。

シャブリ Chablis 品番:FB974
リッチで熟したアロマがあります。最初に白い花の香り、後から白い果実のやわらかく甘い香りが感じられます。口に含むと心地よいミネラル、そしてフルーツの要素が感じられ、シャブリらしい生き生きとした骨格があります。

シャブリ セレクション ヴィエイユ ヴィーニュ Chablis Selection Vieilles Vignes 品番:FB975
全体の20%を228Lのブルゴーニュ樽(ピエス・1~5年樽)、80%をステンレスタンクで発酵、熟成させています。ワインは澱とともに2ヶ月寝かせます。澱引きした後のワインはさらに温度管理されたステンレスタンク、そして樽で4ヶ月熟成させます。清澄はせず、目の粗いフィルターをかけてボトリングします。

シャブリ プルミエ クリュ ヴァイヨン Chablis 1er Cru Vaillons 品番:FB976
ワインは澱とともに2ヶ月寝かせます。その後、澱引きをして、別のタンクに移します。しっかりと骨格がありながらエレガント。若いときはフルーティですが、熟成が進むにつれてリッチな味わいを持ちます。

シャブリ プルミエ クリュ フルショーム Chablis 1er Cru Fourchaume 品番:FB977
澱引きした後のワインはさらに温度管理されたステンレスタンク、そして樽で4ヶ月熟成させます。清澄はせず、目の粗いフィルターをかけてボトリングします。やわらかく丸みがあって心地よく、みずみずしい味わい。新鮮な花や果実のリッチなアロマにあふれています。とても洗練されたエレガントなワインに仕上がっています。

シャブリ グラン クリュ ヴォーデジール Chablis Grand Cru Vaudesir 品番:FB978
複雑でエレガントなライラックやエルダーフラワーを思わせる花のアロマの中にフリンティなミネラルの要素。そして樽からくるロースト、バニラ、ハチミツ、ヘーゼルナッツのノートが感じられます。非常にフレッシュなアタック、調和がとれていてスムーズな口当たり、しっかりとしたボディがあり、長い余韻が感じられます。

ブルゴーニュ エピヌイユ ルージュ Bourgogne Epineuil Rouge 品番:FB979
エピヌイユ村はシャブリから北東に20kmほど離れた場所に位置しています。葡萄畑は“レ シャン ソワン(Les Champs Soins)”と呼ばれる斜面の区画にあり、標高250m南西向き。
輝きのあるルビーレッド。スミレやチェリーのアロマとフレイバーの中にスパイシーななめし皮の要素が感じられます。


予定していたスケジュール全て終えたところでオリヴィエさんから、この後時間があれば畑を見に行きませんかとお誘いくださったので、ドメーヌから車で5分程の畑へと向かうことにしました。
先に訪問していた南ローヌの青々とした葉の生い茂る畑のイメージが強かったせいもあるのですが、車を降りて一番に感じたのは圧倒的な緑色の少なさです。


写真は平均樹齢25年のシャブリの畑。枯れてしまった茶色の新芽です。成長速度の違いもありますが、その大きな原因は訪問直前の4月にうけた雹害によるものでした。順調に成長を続け、葉を付けた矢先に降った雹により、葉が霜焼けになり枯れてしまったのです。1つの樹を見ても影響を受けたところと、影響を受けていないところがありました。


こちらは道路を隔てた反対側にある、樹齢47年のヴィエイユ ヴィーニュの畑です。土壌は、細かいチョークもあり、粘土石灰質土壌です。
こちらはプティ シャブリの畑。土壌は粘土が多く石灰質が少ないです。プティ シャブリは、他よりも酷い霜の害を受けたそうです。2017年の収穫量は絶望的なのだろうかと思わせるほど、畑の状況は厳しいものでした。
その被害の大きさを目の当たりにし、思わず絶句した我々に「どうなるかはまだ分からない。一度芽吹いた葉が枯れてしまっても、葡萄の力が残っていれば再度芽吹く可能性があるから。」と希望を捨てずにいるオリヴィエさん。
そう語る真剣なまなざしから、自然の猛威にも負けない造り手の真の強さを感じたのと同時に、ワインは自然との共存で成り立つ農作物であること、毎年として同じ条件下ではない中で安定した品質を維持し続けることがいかに難しいことなのかを改めて感じました。

これまでご紹介してきた訪問記を通して、そんな普段知ることが出来ないそれぞれの生産者の思いやこだわりを皆様に少しでもお伝えできていれば嬉しく思います。

営業2課 足立 雅子

2018年2月

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