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良い畑(ブラウネベルガー)、良い生産者(フリッツ ハーク)で良いワインができる。(営業3課 浅井 修)

私にとっては17年ぶりのドイツ視察訪問となった今年の3月、何軒かの生産者ではこの17年の間に世代交代が進んでおりました。フリッツ ハークもそのうちの1軒で、2005年から、父ヴィルヘルムから受け継いだ次男のオリバー ハークによって現在は運営されております。

フリッツ ハークは言わずと知れたドイツを代表する生産者です。世界の白ワインの中でも、最もエレガントで繊細なワインを造り出す生産者であり、今回のドイツ視察でも非常に楽しみな訪問でもありました。

改めてドイツの寒さに驚かされます。この日は朝から雪がちらつき、フリッツ ハークを訪問の際は、あいにくの雨模様で最低気温はマイナス6度。改めてこのモーゼル中流域が北緯50度周辺にあって、他には無い素晴らしいワインとなるリースリングの栽培を可能とする気候であることを、その身を持って感じることになりました。

まずは2017年ヴィンテージについてオリバー ハークに伺います。「2017年の生産量は通常より25~35%少ないのですが、トロッケンからトロッケンベーレンアウスレーゼまで造ることが出来、品質はとても良い年となりました。これまで経験したことがないぐらいブドウの成長が早い年で、開花も早く、そして9月の初旬、VDPのオークションの2日後に収穫を行いました。酸のレベルや質は2015年に似ていて、出来上がったワインにはフィネスがあって、ピュアで集約感があります。」

ちなみに、V.D.P.のオーディションは2年に一度開催され、フリッツ ハークはV.D.P.の設立メンバーの一人です。設立したのは1910頃で、約100年になります。

※V.D.P.(ドイツ プレディカーツワイン生産者協会:現在ドイツの約200軒のエリート生産者が会員。100年以上の歴史を持つ団体。)


そして2017年ヴィンテージをトロッケンタイプから順に試飲を開始。いずれのワインもピュアでエレガント、繊細さとチャーミングさを併せ持ち、アウスレーゼクラスまで、まったく非の打ちどころのない完璧なワインでした。父ヴィルヘルムが以前話していた「良い畑、良い生産者、良い年なら良いワインができる」という話を思い出し、フリッツ ハークであれば、必ずしも良い年でなくても良いワインを造ってしまうのではないかと思わされたほどです。

すると、父のヴィルヘルムが登場。憧れのフリッツ ハーク家の元を訪れ、色々とお話を伺いながらワインを試飲、さらにこうして我々の訪問を歓迎していただける。生産者とこういった関係を築けていることに改めて感謝するとともに、なんとか顔だけは仕事の様子を保ちながら、心の中で一人のファンとして密かに感動してしまうのでした。


試飲を終え、ブラウネベルガー ユッファーとユッファー ゾンネンウーアの畑に足を運びました。まさに息を飲むような急斜面の畑。この畑からはカビネットやアウスレーゼなどの甘さのあるワインだけでなく、VDPが提唱するドライなタイプのグロセス ゲヴェクスが生産されます。私もこの17年の間に様々なワイン産地を訪問させて頂いたのですが、世界でも類を見ないほど美しいワインを産み出すこの畑は、ワインだけでなくその畑までもが美しいと思えるのです。この日はあいにくの雨でしたが、もし誰かが人生で一度だけ、何処かのワイン産地を訪れことを検討しているとしたら、私は間違いなくこのブラウネベルガーのあるモーゼル中流域をおすすめします。
そして、このブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウーアの下には、この畑がローマ時代から素晴らしい畑であると認識されていたこと証明する遺跡があります。この圧搾機の遺跡は他にピースポーター ゴールドトロプヒェンとエルデナー トレプヒェンにあり、いずれも一流畑であることから、ローマ人はどこでブドウ栽培を行えば良いワインができることを知っていたということになります。
そして私にとって今回一番の収穫はオリバー ハークの人間性に触れることができたことでした。彼の人間性はワインにとてもよく反映されていると感じたことであり、オリバー ハークにはフリッツ ハークのワインにあるクールさ、知性や繊細さに加え、色々な仕草からは優しさや丁寧が感じ取れます。そして彼らのワインにある、親しみ易さや可愛らしささえも彼からは感じられました。ワインは人が造るということ、そしてその人間性さえもハーク家では受け継がれているということを知る貴重な経験となりました。

<フリッツ ハークのおすすめワイン>
ブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウーア グロセス ゲヴェクス(品番:KA441)
ドイツワインと言えるグロセス ゲヴェクスの最高峰、甘さを連想させるフレッシュなリンゴや蜜の複雑な香り、シャープでキレのある酸味と絶妙なバランスを見せるミネラル感、繊細で軽快さがありながらも満足感の高いしっかりとした味わいは、他のワインでは味わうことができない感動をもたらしてくれます。

ブラウネベルガー カビネット(品番:KA357)
二つのグロスラーゲ、ユッファーとユッファーゾンネンウーアのブレンドで造られるカビネット。父ヴィルヘルム ハークの時代には、グレートヴィンテージにカビネットは造られませんでしたが、オリバー ハークはカビネットをシュペートレーゼの格下げとは考えず、最初に畑に入ってカビネット用のリースリングを選別して収穫を行います。それにより酸味と果実の完璧なバランスを持った、ジューシーで親やすくカビネットらしい素晴らしいワインとなっております。

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営業3課 浅井 修

2018年9月

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