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誰よりもシャブリのテロワールを知り尽くし、そのテロワールの違いを伝えることが一生の使命である生産者“ジャン ポール エ ブノワ ドロワン"

ドロワン家は16世紀から続く老舗の造り手でありながら、今最も注目されるシャブリ生産者といっても過言ではないほど、世界的に人気が高まっています。
「ラ ルヴュ デュ ヴァン ド フランス NO. 619(2018年3月号)」では、「シャブリの偉大な生産者」として、ラヴノー、ドーヴィサ、ドロワンの3生産者が取り上げられ、ドメーヌの説明を写真入りで紹介されています。また、各ドメーヌのワインを垂直試飲した記事が掲載されており、試飲ワインは、ヴァイヨン、レ クロ、それぞれ2014、2010、2008、2003、1995ヴィンテージ。評価は20点満点で3生産者ともほぼ互角の評価となっています。

今年の7月、8月に、東京、名古屋、大阪、福岡で、約30アイテムのテーマ別試飲会を開催致しましたが、やはり日本でもドロワンの注目度は高いです。テーマは「フランス特集~シャブリ、ロワール、シャンパーニュ~」ということで、ドロワンのアイテムもプティ シャブリからグラン クリュまで7アイテム出展致しましたが、その後のご注文も含めて、予想を上回る反響をいただきました。

ドロワンの興味深いポイントとしては、同じプルミエ クリュでも、スラン川を挟んで左岸の畑のものは淡いグリーンのボトル、グラン クリュを要する右岸のものは長熟用の茶色いボトル使用しています。これは、右岸のプルミエ クリュは長く寝かせることで真価を発揮するものが多く、飲み頃まで待って飲んでほしいというドロワンの思いが込められています。

今年5月にシャブリを訪れた際に、シャブリの生産者が一様に絶賛しており、ドロワンもお気に入りである日本人シェフ永浜良氏の「Au Fil du Zinc」という一ツ星レストランを訪れたのですが、そこでドロワンの少し古いヴィンテージを試しました。モンテ ド トネールの2008年です。


淡い黄金色ですが、色の濃さはしっかりとしており、非常によく開いています。セップ(ポルチーニ)の香りまでは感じられないが、香水のように花の香りが広がる。味わいは強くはないが、ピンと張りつめた緊張感は健在。やはり、プルミエ クリュ以上になると、熟成させることでテロワールの特徴がぐっと出てきて、とても魅惑的な味わいに変化すると改めて感じるとともに、このように熟成する飲み方をもっと伝えていかなければと改めて考えさせられました。
とはいえ、10年、20年と寝かせるのは簡単ではありません。早く提供したい時は、グリーンのボトルの左岸のものを選ばれると早くから個性が出ていて良いかと思います。おすすめは、ヴァイヨンモンマンです。


テーマ別試飲会で人気の高かった銘柄が、
シャブリ プルミエ クリュ ヴォーロラン(品番:FB771)。

「ヴォーロラン?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、プルミエ クリュのフルショームのサブクリマの一つです。シャブリの畑は、本来細かなクリマに分かれて名前もそれぞれ違うのですが、知名度を高めるために、一つの畑名に集約していった流れがあります。しかし、最近ではサブクリマのテロワールの特徴を打ち出す生産者が増えてきており、本来の畑名を名乗るようになってきています。ヴォーロランはフルショームに含まれますが、実はフルショームとは少し離れており、むしろグラン クリュ レ プリューズに隣接しています。ドロワン自体は、ヴォーロランのスタイルを非常に気に入っており、レ プリューズに非常に近い特徴を持っていると言います。


ラヴノーがヴュトー(モンマン)、ドーヴィサがフォレ(モンマン)のように、ドロワンのヴォーロラン(フルショーム)も一つのブランドになりつつあります。今年、ドメーヌで試飲をしている際に、私はヴォーロランの順番を楽しみにしていました。それはドロワンの現当主ブノワが毎回それぞれの畑を的確にわかりやすく説明してくれますので、ヴォーロランとレ プリューズについて聞きたいと思っていたためですが、なんとヴォーロランが何事もなかったかのようにスルーされてしまいました。「ちょっと待って!」とブノワにヴォーロランについて聞くと、2017年は50%減と生産量が少なく、テイスティングを躊躇っていたとの事でしたが、当社とは長年の取引関係もあり、特別にテイスティングをさせてもらいました。入手できたのは僅か120本ですが2017年も入荷致します。
ヴォーロランとレ プリューズは同じ特徴を持っているという話をしながらヴォーロランを試飲していると、さらに驚くべき事実が。なんと、2017年よりグラン クリュ レ プリューズもリリースすることが決まったということです。実際に試飲したのですが、ミネラルが豊富かつシャープで洗練された印象はブノワの言う通り、ヴォーロランと近い特徴を兼ね備えていると感じます。パリのジョルジュ サンクをはじめ、多くの星付きレストランから、ファーストリリースを分けてほしいと依頼が殺到しているようですが、当社も180本のみ入手することができました。来年2月末入荷予定。


では、なぜ今ドロワンが人気なのか。ずばり、ブノワ本人に聞いてみました。
造り手らしく、「それはわからない。」と答えてくれませんでしたが、ラヴノーやドーヴィサとの違いを聞いた際に、少しヒントになるような返答をしてくれました。(ちなみに、ドロワンはドーヴィサで修業していたことがあり、ドーヴィサやラヴノーとは日頃から深い交流があります。)
「ラヴノーやドーヴィサは、シャブリを代表する偉大な造り手で、心から尊敬しています。その上で違いを答えるとするならば、彼らのワインは真価を発揮するまでに長い年
月を要することです。ラヴノーであれば、20年でも開かないものもあります。彼らに比べると私のワインは早く開く。厳密に言えば、それぞれの畑のテロワールの違いが早く表れるこという意味で、非常に扱っていて面白いと顧客からは言われます。」
早く開くと言えば語弊があるかもしれません。先程のモンテ ド トネールのように、真価を発揮するまでにはドロワンも時間がかかり、20年以上熟成できる銘柄も多くありますが、早くから味の特徴が出てくるということを顧客が評価しているのだと思います。
最後に、ドロワンの魅力を私なりにまとめると、「テロワールの違いを伝えることが一生の使命である生産者」。
ドメーヌの設立は1698年ですが、1547年から葡萄栽培を始める、非常に歴史のあるシャブリのドメーヌです。「1866年、ナポレオン三世がオーセロワを訪問した際にワインを献上し、銀のタストヴァンを授けられる」というエピソードがあるように、非常に長い歴史があります。
そして、グラン クリュ、プルミエ クリュを数多く所有しています。グラン クリュでいえば、6つを所有するウィリアム フェーヴルに次ぐ5つ(レ プリューズが加わると6つ)。所有面積は25haです。

ドロワンの5つのグラン クリュにも意味があります。シャブリのグラン クリュは1938年に認定され、レ プリューズ、ブーグロはこのときにグラン クリュと定められたのですが、それ以前の1919年にすでにレ クロ、ブランショ、グルヌイユ、ヴァルミュール、ヴォーデジールはラベルにグラン クリュと表示されており、いわばオリジナルのグラン クリュです。最も古い歴史を持ち、ポテンシャルの高い畑を所有し続けてきたからこそ、現当主であるブノワは、誰よりも畑の違いに強いこだわりを持っています。
数量が少なく、当社も毎年120~240本ずつしか入手することができませんが、是非5つ、来年からは6つのグラン クリュを並べて、グラン クリュの飲み比べをしていただけるとドロワンの魅力をより一層感じていただけると思います。ドロワンのファンになること間違いなし!(味わいの違いは、前回の大橋のブログに詳しく記載しております>>>

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営業4課 大前展弘

2018年10月

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