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ウィリアム フェーヴル チリ 来日セミナー②

~ウィリアム フェーヴルが惚れ込んだサン フアンの畑~
シャルドネを栽培しているのはサン フアンにある8haの区画でマイポ川沿いに広がっています(左図)。この赤で囲まれた部分です。シャルドネはウィリアム フェーヴル氏がシャブリの自身の畑から持ち込んだ3種類のクローン(75、76、130)です。エスピノ シャルドネ(W041)とエスピノ シャルドネ グラン キュヴェ(W017)はどちらもこのサン フアンにある畑の葡萄で造られています。

シャルドネの畑を拡大すると次の図(右)のようになります。この畑は中央の区画と、両端の区画で土壌の組成が異なります。また、中央の区画は小高く盛り上がっており、両端よりも標高が高くなっています。
中央の区画は表土が薄く、1m下は花崗岩の岩盤に当たります。そのため、葡萄はそれ以上深く根を伸ばすことが出来ません。また標高が高く、日当たりが強くなるので葡萄が早く熟します。そのため両端の区画より10日ほど早く収穫を行います。この中央の区画の葡萄はエスピノ シャルドネに使用します。
両端の区画は、土が岩盤まで2mと深く、気温も真ん中より低く、より酸が高く、品質の良い葡萄が出来るため、上のクラスのグラン キュヴェに使用します。両端の区画の右側はアーモンドの畑に隣接しているため、我々はアーモンド側の畑、左側はクルミの畑に隣接しているため、クルミ側の畑と呼んでいます。

ウィリアム フェーヴルが惚れ込んだシャルドネ!
エスピノ シャルドネ(商品CD:W041)
葡萄そのもののフレッシュでストレートな味わいを楽しんで頂くため、樽は使用せず、ステンレスタンクだけで発酵、熟成させています。フレッシュな酸を保つため、マロラクティック発酵は行いません。生産量は限られており、2017年ヴィンテージは36,000本です。


フランソワ フレール社の樽を使った上級キュヴェ!
エスピノ シャルドネ グラン キュヴェ (商品CD:W017)
スタンダード(W041)より葡萄が良いため、集約感や厚みがより感じられます。収穫した葡萄は除梗せず、全房圧搾します。全体の30%をフレンチオーク樽(新樽20%)で発酵、熟成させています。樽熟成の間、バトナ―ジュを行います。残りの70%はステンレスタンクで醗酵、熟成させます。一部オーク樽で発酵、熟成させることで骨格、ボディと複雑さを持ち、同時に豊かな果実味と酸のあるやわらかな味わいのワインに仕上がっています。グラン キュヴェの生産量はさらに限られ、2016年は8,000本です。


ブルゴーニュの伝統的な方法で造るエレガント ピノ
エスピノ ピノ ノワール(商品CD:W034)
我々が目指すピノ ノワールは、親しみやすく、丸みがあり、タンニンは存在しながらもソフトで、やわらかくエレガントなスタイルのワインです。
ピノ ノワールはシャルドネと違い、クローンではなく、ブルゴーニュのピノ ノワールのマサル セレクションによるものです。アルコール発酵後、プレスした後、全体の40%を樽で熟成させています。残りの60%はステンレスタンクで熟成させます。バランスのとれた味わいを出すために、樽の要素が果実味を覆い隠さないよう心がけています。2017年の生産量は30,000本。


「茎まで熟すように」あえて標高の低い畑で育てます
エスピノ カルムネール(商品CD:W076)
アルコール発酵とマロラクティック発酵後、全体75~80%をオーク樽に移し、熟成させます。フレッシュな果実味をキープするため残りの20%~25%はステンレスタンクで熟成させます。

「よりエレガント」がグラン キュヴェのクオリティ
エスピノ カルムネール グラン キュヴェ(商品CD:W077)
グラン キュヴェは1994年に植えたより品質の高い葡萄を使っています。樽熟成させても、樽に負けないクオリティがあるため100%を樽熟成させています。スタンダード(W076)に比べて「よりパワフル」なのではなく「よりエレガント」なワインになっています。

<カルムネールについて>
カルムネールはもともとボルドー原産ですが、現在チリで多く栽培されている品種です。長年の研究の結果、カルムネールはしっかりと完熟させることで本来の良さを発揮することが分かってきました。20年ほど前は、葡萄はある程度の水分ストレスを与えることで優れた品質になると考えられていました。しかし、晩熟のカルムネールはストレスがあまり強すぎると、葡萄がしっかりと熟すことが出来ないことが分かりました。そのため、カルムネールには適度な水分を供給し、葡萄が熟すために必要な環境を整えてあげることが大切です。そうすることでヴェルヴェットのようにしなやかで熟した味わいのワインになります。かつてカルムネールの個性のように思われていた青っぽいスパイシーな要素というのは、本来の個性ではありません。
我々のカルムネールにはスパイスの要素はありますが、ブラックペッパーやレッドペッパーのようなニュアンスです。また、カルムネールは暖かい気温が適しているため、標高の低いサン ルイスの畑で栽培しています。収穫は栽培している品種の中で最も遅い4月末から5月初旬に行います。醸造上での注意点は、抽出を強くなりすぎないようにすることです。そのため、発酵は少し低めの25度にコントロールして行います。また、発酵が終わったらすぐにプレスし、すぐに果皮を取り除きます。


ご清聴ありがとうございました。

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