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ヴィンテージの違いはあっても、安定した高品質のワイン造り。協同組合だからこそ出来るコストパフォーマンス。「テッレ デル バローロ」の実力をご紹介します。(本社ショールーム 藤野晃治)

テッレ デル バローロは、1958年に設立した協同組合です。イタリア・ピエモンテ州、カスティリオーネ ファレット村を拠点に、様々なワインを生産しています。いまでは400軒以上の契約農家が所属しており、ヴィンテージによる違いはあっても、良い葡萄を選別することで品質の高いワインを生み出しています。テッレ デル バローロのポリシーは、「毎年クオリティが上がるように努力すること。」そして、「魅力的な価格で提供すること。」です。

テッレ デル バローロは、その名の通りバローロの他、バルバレスコ、ネッビオーロ ダルバ、バルベーラ ダルバなどを手掛けています。650haもの葡萄畑から厳選して造られるこれらのワインは、共同組合であるからこその魅力的な価格を保っています。価格だけではなく、品質も素晴らしいのはなぜなのでしょうか? 実はこの写真左の人物、ダニエーレ ポンツォさんがその理由に深く関わっています。

ダニエーレさんは1977年生まれ。テッレ デル バローロのワインの品質の鍵となる重要な醸造家です。アルバの醸造学校を出た後、ジュゼッペ カヴィオラやガヤで経験を積み、2003年にテッレ デル バローロで醸造家として働き始めました。2007年から醸造家のトップとしてワイナリーを牽引しています。「共同組合のメリットは、選択と選別ができることだね。選択とは畑の選択のことを指す。様々な場所に畑を所有しているから、ある場所の出来が良くなくてもそれに左右されない。また、選別とは良いワインのみを自社ラベルで瓶詰めすること。品質に納得のいかないものは、バルクで他社に売ってしまうんだ。」とダニエーレさん。

さらに樽熟成については、「画家が絵を描くときに画材を変えるようなもので、明確な説明は難しいんだ。」と語ります。例えば、バルベーラ ダルバ スペリオーレ 2014は、樽の風味をつけるためではなく酸を抑えるために500ℓの樽で1年間熟成させます。 また、バローロ リゼルヴァ 2009は、まろやかさを出すために新樽を用いるなど、その年のワインに応じた樽を選択することで、品質をより高めているのです。

従来の方法だけでも、いかにクオリティを追求するかという姿勢を感じていただけたのではないかと思いますが、なんと、さらに新しいプロジェクトがスタートしました! その名も「アルナルドリヴェラ・プロジェクト(ARNALDORIVERA)」。 “ARNALD RIVERA”はテッレ デル バローロの創始者の名前で、「さらなるクオリティの追及」をコンセプトにしています。

このプロジェクトでは、葡萄栽培農家の中から、特に優れた畑を所有している数軒の葡萄栽培農家に対し、従来のように葡萄の重さではなく畑面積に対して対価を支払います。これは葡萄の品質を重視した選択で、農家は思い切った収量制限ができ、葡萄の質を上げることに注力することが出来ます。また畑での努力はもちろん、セラーでの仕事も従来の方法とは異なります。そのため、2016年はこれまでとは違うやり方、新しい方法を研究した年でした。例えば、従来はステンレスタンクで発酵していたものを木樽に変える際には、樽材は様々な国、会社のものを試しました。ワインを覆い隠すことがなく、サポート役として、丸みを与えるような樽の使い方の研究を重ねました。

プロジェクトは2013年からスタートしていますが、このコンセプトを持ったワインはその前年、2012ヴィンテージのワインから造られています。それが新商品のバルベーラ ダルバ ヴァルディセーラです。「ヴァルディセーラ Valdisera」はバルベーラのセレクションで、そのヴィンテージで最も良い区画から葡萄を選んでいます。常にハイレベルなものにするため良い年にのみ造られる限定品となります。こちらはまだ「アルナルドリヴェラ・プロジェクト」発足前のため、ラベルには「ARNALDORIVERA」の記載はありません。「2012年はバルベーラにとって良いヴィンテージでバランスが良い。2014年に見られるようなフレッシュさと、熟成によるスパイス感が表現されている。」とダニエーレさん。スパイス感が心地よく、凝縮したブラックベリーやクランベリーの香りと、充実感とやわらかさのあるタンニンがあり、さすがはセレクションと納得のいく出来栄えです!
○バルベーラ ダルバ バルディセーラ 2012 (品番:I-827)


そして写真の右側が、「アルナルドリヴェラ・プロジェクト」開始後のヴァルディセーラです。洗練された、水彩画のようなモダンなデザインとなっています。この赤いモチーフは畑を表現しているそうです。全面的にこのブランド名「アルナルドリヴェラ ARNALDORIVERA」を打ち出していくため、テッレ デル バローロという名前は表ラベルにはなく、裏ラベルに記載されています。

「2015年は恵まれたヴィンテージ。非常に暑かったため、葡萄の実が小さくなった。そのため、収穫量は平年よりも30%ほど減ったが、素晴らしい葡萄を得ることが出来た。ミネラリーというよりは、果実味が強い味わいになっている。」とダニエーレさん。

濃厚なブラックカラーで、縁には深い紫色が出ており、若々しい外観です。黒いベリーやカシスのジャム、熟したチェリーを思わせる香りがあり、滑らかな口当たりと力強く豊かな風味が広がります。通常のバルベーラとは一線を画す素晴らしい品質のバルベーラ ダルバです。ぜひお試しください!
○バルベーラ ダルバ ヴァルディセーラ アルナルドリヴェラ (品番:I-828)


さて、テッレ デル バローロといえば思い浮かぶのは「バローロ」ですが、より気軽にネッビオーロの魅力を楽しめる、高品質なバルバレスコも生産しています。
○バルバレスコ (品番:I-380)

現在弊社で販売しているのは2012ヴィンテージ。現地でも同じヴィンテージのバルバレスコをテイスティングしました。ダニエーレさん曰く、「ネッビオーロの良さが出ている。エレガントな素晴らしい年でタンニンもソフト。」スミレやラズベリーの甘く心地よいアロマに、ソフトな渋みと酸味が広がります。

このバルバレスコの品質も素晴らしいのですが、実はその上のクラスのバルバレスコ リゼルヴァは、なんと希望小売価格は200円ほどしか違いません。
○バルバレスコ リゼルヴァ (品番:I-435)

「バルバレスコのリゼルヴァは市場的に入手困難になっている。この2~3年でバローロ、バルバレスコの需要が増えたんだ。バルバレスコはバローロより1年ほど早くリリースが出来ることもあって、リゼルヴァとして寝かせるより、それを待たずにバルバレスコとしてリリースする生産者も多い」とダニエーレさん。

実は、ワインの熟成は大変なことです。法律で定められた熟成期間が長いバローロ、バルバレスコは、保管場所のスペースも必要ですし、販売して利益が得られるのはずっと先になります。さらに熟成期間の長いリゼルヴァ クラスになれば、当然価格も上がってしまうものですが、市場的にも貴重なリゼルヴァ クラスのバルバレスコが、この価格で買えてしまうなんて! やはり協同組合であることのメリットが、こうしたところにも表れているのだと実感できました。

現在弊社で販売しているバルバレスコ リゼルヴァは2010ヴィンテージ。現地では2011ヴィンテージをテイスティングしました。「2011年は果実味が強く骨格が出た年で、タンニンもリッチ。今は熟成により心地よいスパイス香が出ている。」とダニエーレさん。試飲すると、驚くほどの素晴らしさで、その味わいは強く印象に残っています。すでに複雑な香りがあり、豊かな果実味の後に甘いタンニンが感じられます。十分に美味しいですが、さらに熟成させても楽しめるワインです。ダニエーレさんも私たちの様子を見て、「クオリティでは負けない自信があるよ。」と笑顔を見せてくださいました。


最後に、バローロについてお伝えします。弊社で販売しているのは2011ヴィンテージ。バルバレスコよりも厚みがあり、スパイス香が強く、渋みもしっかりと残ります。「2011年は葡萄の生育時がとても暑かった。そのためパワフルで力強いワインが生まれた。暑い年のものは、早くから楽しめる反面、長く熟成させられないものもある。しかし、このワインは酸があるため長期間の熟成も可能だよ。」とダニエーレさん。

続いて、2012ヴィンテージの試飲に移ります。「2012年はバルバレスコ同様、とても高いレベルでエレガントなワインになった。」とダニエーレさんのお言葉通り、バルバレスコの2012ヴィンテージと同じくエレガント。バルバレスコよりも、果実味のふくらみや、後味のスパイシーさをより強く感じられます。
○バローロ (品番:I-270)

その後、バローロ リゼルヴァをテイスティングしました。まずは現在弊社で販売中の2008ヴィンテージ。「2008年は2011年同様素晴らしい年だった。ワインは非常にバランスが良く、スパイシーで、樽でもボトルでも良く熟成した。」とダニエーレさん。ドライなスパイスの香りがあり、口当たりはソフトですが、後味の収斂性は強く、まだまだ熟成のポテンシャルが感じられます。

続いて2009ヴィンテージ。「2009年はとても暑い年だったため、醸造や熟成が難しかった。タンニンがかたかったため、まろやかさを出すために新樽を用いた。香りには花とスパイスがあり、タンニンによる骨格が感じられると思う。」とダニエーレさん。確かに新樽由来と思われるバニラの香りがありますが、甘い花や乾燥イチジクのような凝縮した香りとあいまって非常に好意的に感じられました。また、味わいにボリュームがありタンニンは豊富で、重たいわけではないのですが、後味にしっかりと渋みが残ります。2008ヴィンテージ、2009ヴィンテージともに素晴らしい品質で、バローロの生産者としての誇りや情熱を感じることが出来ました。
○バローロ リゼルヴァ (品番:I-391)


共同組合と聞くと「質より量」というイメージが強いですが、テッレ デル バローロは品質へのこだわりは小さな個人生産者と少しも変わりません。大量生産を行うのではなく、たくさんの畑や葡萄から選別したハイクオリティのワインを造ることに情熱をささげています。また、ヴィンテージによる特徴はありながらも、常に品質の高いワインを生産しているところも魅力的です。すべてのラインナップを、自信を持っておすすめします!

~テッレ デル バローロのおすすめワイン~
○ピエモンテ バルベーラ (品番:I-483)
○バルベーラ ダルバ バルディセーラ 2012 (品番:I-827)
○バルベーラ ダルバ ヴァルディセーラ アルナルドリヴェラ (品番:I-828)
○ネッビオーロ ダルバ (品番:I-621)
○バルバレスコ (品番:I-380)
○バルバレスコ リゼルヴァ (品番:I-435)
○バローロ (品番:I-270)
○バローロ リゼルヴァ (品番:I-391)


本社ショールーム 藤野晃治

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