INABA WINE BLOG

ワインに関する情報をタイムリーにお届けします

2011年4月22日 09:51 Category 稲葉通信

醸造所を持つことが出来ない小さなドメーヌが集まり、醸造所を共有することによってワインを造りだす生産者がいます。
エステザルグ葡萄栽培者組合もそのひとつですが、数ある栽培者組合の中でも最も少ない組合数で成り立っています。

エステザルグ葡萄栽培者組合は現在10軒のドメーヌで構成され、ドゥニ デシャン氏が統括しており、各生産者が各々の名前でワインをリリースしています。それにプラスして各生産者より葡萄を買い取りエステザルグの名前でリリースされているものもあります。ドメーヌ ダンデゾンは加盟する生産者のひとつで、ドメーヌの名前でリリースされ、コート デュ ローヌ テール ド ミストラルなどはエステザルグの名前でリリースされているものです。

ESTEZARGUES01.jpg シャトーヌフを思わせる小石がごろごろした小さな葡萄園を過ぎると入り口があり、そのまわりには、各生産者のメインラベルが大きなパネルでずらっと並んでいます。

ESTEZARGUES02.jpg そしてついつい探してしまう。あの牛・・・。
いやむしろ一番存在感がありました!
ドメーヌ ダンデゾン。

ESTEZARGUES03.jpg エステザルグは環境保全を目指した自然な農法テッラ ヴィティスの先駆者でもあり、実践生産者でもあります。
生産される農産物は化学肥料など環境に影響があるものを使わずに育てよう、醸造所からの排水は環境に害のあるものを出さないようにしよう、自然にある肥料を使おうということから、葡萄の絞りかすなどは非肥料として畑に撒いて循環させよう、という環境に配慮したワイン造りをおこなっています。
テッラ ヴィティスはワインに与えられる有機認証ではなく、環境保全を目指した農法ということなのでご注意を。

エステザルグのラベルは独自の個性が出たものが多いですが、最近地元の小学生が「ワイン風景」をテーマに描いた絵を採用しています。
そうして生まれたラベルがこれ

ESTEZARGUES04.jpg 収穫風景の絵です。人が籠を背負い、収穫した葡萄を赤いトラックに乗せています。
ほっこり温かく、チャーミングな印象がワインにも重なります。
他にもたくさんの原画を見せていただきました。
この中から将来のラベルが生まれるかもしれませんね。

ESTEZARGUES05.jpg ドメーヌ ダンデゾンにも行ってきました。
エステザルグ組合から車で約20分、森の中を走ると小さなドメーヌの看板が見えます。初めて訪れる方だったら誰も気づかないような場所に、このドメーヌがありました。ドメーヌの周りは何もなく、本当に自然に囲まれた場所でワイン造りをしていました。

ESTEZARGUES06.jpg エステザルグ組合のオーナーの一人であるラムル氏がヴィリギィエール村に買い、1973年にドメーヌが設立されました。現在ラムル氏とティエリ ヤンピエトロ氏の二人の所有で、ティエリ氏とラムル氏は義兄弟です。1990年からティエリ氏が畑の責任者となっています。写真だと怖い人の感じですが、口数は少ないものの気軽に話しをしてくれました。
(左:ティエリ ヤンピエトロ氏、右:ドゥニ デシャン氏)


ESTEZARGUES07.jpg 海抜200mに位置し、35haある葡萄畑は山からの砂が蓄積された土壌です。徐々に平面化してきたので土壌の中心部分は深く約10mあり、その中心の下に水が溜まっています。ここで造っているシラーの一部はコート デュ ローヌ V.V.になり、その他はネゴシアンへ売られるかエステザルグ名でワインとなります。コート デュ ローヌ ヴィラージュの畑はまた別で、エステザルグの醸造所の近くにあります。

ESTEZARGUES08.jpg 南仏最小の協同組合と言われるだけあって、確かに規模は大きくはありませんでした。だからこそ、ワイナリーとして共通意識を持ったハイレベルなワインを造れる。デシャン氏は控えめな方だと思っていましたが、よくしゃべり、活発に動いていました。エステザルグ全体が評価されているのは、デシャン氏が動き回り、いろいろ話をしてコミュニケーションをとっているからこそだと感じました。

もし自分がビストロを経営するなら、エステザルグは外さないですね。
これだけ気軽で、温かみがあって、低価格なワインは他にないですから。

ESTEZARGUES09.jpg
営業1課 白川善英

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