INABA WINE BLOG

ワインに関する情報をタイムリーにお届けします

2010年3月 4日 08:48 Category 稲葉通信

理屈で飲むワインではなく、
             飲んで楽しいワインを造りたい!
                       ボデガ イヌリエータ

写真①.jpg スペイン北中部に位置するナバラ州。あの有名な文豪ヘミングウェイも愛し、牛追い祭りで有名なナバラの州都パンプローナから南へ約55km、車で約40分、ファルセスという町の郊外にイヌリエータのボデガはあります。

イヌリエータ②.jpg ボデガに到着すると、オーナーのひとりであるアントニオ氏(左)と 輸出マネージャーのホセ氏(右)が私たちを迎えてくれました。
アントニオ氏は'71年にスーパーマーケットの経営に着手し、地元で広く 知られる24のスーパーマーケットを経営するオーナーになりました。
しかし、'99年にファン・マリ氏(8番目の写真参照)と共にイヌリエータを立ち上げ、 2003年には全てのスーパーマーケットを売却して、現在イヌリエータに全精力を集中しています。

イヌリエータ③.jpg 畑がある丘からの景観。中央に見える建物がイヌリエータのボデガです。
イヌリエータの畑は標高350mから500mにあります。丘の反対側には一面に小麦畑が広がっています。なぜワイン造りをするにあたりこの土地を選んだのか?と聞くと「太陽があり、自然があるこの土地は私のハートを魅了した。」と語ってくれました。

風力発電機.jpg ナバラ州はピレネーからの風の影響が強く、風力発電が盛んな地域です。 あちらこちらに風力発電機を見ることが出来ます。しかも巨大なものばかり。 なんとナバラ州では電力の67%は風力発電で補っているそうです。

イヌリエータ④.jpg 写真はソービニヨン・ブランの畑。「ここまで葡萄木が成長するんだ。」とホセ氏。
そして、風力発電が盛んな地域ということもあるのでしょうか、風はワイン造りにおいてとても重要な働きをしてくれます。「最も重要なのは風なんだ。」と教えてくれました。ピレネー山脈からの風は木を乾燥させる役割を果たしてくれます。それだけではありません。午後は40℃近くまで気温が上がる夏季の間は、風が吹くことにより畑の気温を下げる役割をしてくれます。また、成長したソービニヨンの葉は、午後に高くなる気温や太陽の熱を防ぐ役割をになうので、西側の葉を残して葡萄の実を保護させますが、東側の葉は落とします。そのため、このような太陽の豊な地域でも、スッキリした酸のあるエレガントなタイプのソービニヨン・ブランができるのでしょう。まさにこの地域ならではの自然がもたらす効果と、上手く自然と共存する人の英知を見て感心しました。

写真⑤.jpg だからアントニオ氏も、「この土地でのソービニヨン・ブランの適正はファンタスティックだ。」と自信満々です。ナバラの白ワインと言えば、シャルドネやビウラといった品種から造られるものが一般的で市場にも多く出ています。隣接するリオハも同じです。そんな中でもソービニヨン・ブランの栽培は非常に難しいと言われているので、なんと、"ナバラでソービニヨン・ブランを造っているのはイヌリエータだけ"なのです。

写真⑥.jpg 醸造家のケパ氏。面白いことに、彼自身はアルコールに弱いので量は飲めないそうです。故に、「自分がたくさん飲めないので、誰もが美味しく感じるワイン造りを常に心掛けている。」と彼は言います。「今日のワインは理屈で飲むワインが多い。でも、自分が目指しているのは"飲んで楽しいワイン" 、誰もが楽しめる"喜びのワイン造り"としていきたい。」と語ってくれました。穏やかで控えめ、決して人を圧倒するような性格ではありませんが、ワインに対しての確かなイメージと信念をもつ熱い人でした。イヌリエータでは、ケパ氏が好きなスタイルのワインを造りだすと、社員全員でそれを試し、商品化するかを決めるそうです。
ケパ氏に得意なワインは?と聞くと「白(オルキデア)とロゼ。特にソービニヨン・ブランは、ナバラでは私たちしか造っていないのでとてもやりがいがある。」と、返ってきた答えは、ここでもソービニヨン・ブランでした。"オルキデアの美味しさの秘密"、それは使う酵母の工夫にあるそうです。ソービニヨン・ブランは1ヶ所の畑にあるため、テロワールの違うものをブレンドして複雑さをだすことはできない。だから、酵母を何種類か使い分けているそうです。例えば、アロマがキレイにでる酵母、果実味のはっきりでる酵母、酸のはっきりでる酵母で醗酵させたものをブレンドするというように。「葡萄はひとつの葡萄でも、酵母をいろいろ用いてブレンドすることで、ここまで素晴らしいワインになる。」と秘密を教えて頂きました。

写真⑦.jpg 視察の後はボデガで食事を振舞っていただきました。
写真左がオーナーのひとりであるファン・マリ氏。
実は、料理が趣味とのことで、私たちのため料理をこしらえていてくれました。

写真⑧.jpg 写真はナバラ特産の赤ピーマンを使った料理。
他にも豆を煮込んだスープ、ハモンセラーノ(生ハム)、チョリソー(豚肉ソーセージ)などナバラの郷土料理が満載。 ここでもオルキデアとロゼがすすんでしまいました。

・S-102 2008  オルキデア シュール リ  ¥1,500
                      2010年4月より値下げ → ¥1,400

※価格は本体価格です。

ボデガ イヌリエータのワイン一覧:

営業1課・西尾宗洋

カレンダー

2010年5月
M T W T F S S
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31