「"ブルネッロ"と違い、儲かるエリアではない。だから私は喜びのあるワインを
造りたい!」
私は「コロリーノに魅せられた!」
ファットリア ディ バニョーロの現蔵主であるマルケージ バルトリーニ バルデッリ氏(愛称マルコさん)は、とてもワインに情熱的な方なのに、もともとは株のデイトレーダーだったというから驚き!ワインを造りたいという情熱から仕事を辞め、1994年に叔父からこのワイナリーを引き継ぎました。このファットリーア ディ バニョーロの醸造所兼ショップは、「君主論」で知られるマキアヴェリ家がかつて所有していたこともある美しい荘園です。驚きなのは敷地内に小さな教会があることで、マルコさん夫妻もこの教会で結婚式を挙げたそうです。

今回の訪問を通じて、非常に感情豊かで情熱的なマルコさんの人間性に惹かれました。2時間遅れて着いたのに、「よくきてくれたね!」と歓迎していただき、イタリア最大のワイン展示会「ヴィニタリー」の直前であったにもかかわらず、細かいところまで真剣に説明してくださいました。特に印象的だったのがその表情。カメラを向けてポーズを取っている時の写真と地下セラーで説明している時の表情が別人のように違っており、ワインに対して怖いくらい真剣な眼差しで取り組んでいるのがとてもよく分かりました。

ちなみにこの写真を撮るのに約30枚撮影。この表情=彼がワインを熱く語る雰囲気を伝えたい一心で、ボディアクションが激しい中、無我夢中でシャッターを押していました。セラーを出ればワインを買いに来ていた地元のお客さんにも非常に明るく接し、陽気なマルコさんに戻っており、非常に人間味のある生産者という印象でした。

"コッリ フィオレンティーニ"と言う名前のとおり、古都フィレンツェのすぐ近くで、背景の丘の向こう約8キロ先にはフィレンツェの町が広がっています。「ここは政治的な理由でキャンティ クラッシコから外れたエリアで、土壌も似ており、造り手次第でキャンティ クラッシコを越えるワインを生産出来る。」とマルコさんもおっしゃっていました。赤い線がキャンティ クラッシコとの境になります。上部がコッリ フィオレンティーニ。不自然にくぼんでいるのがわかります。

先ほどまじめな表情の写真をご紹介いたしましたが、こちらが本来のマルコさんです。とても同じ人とは思えません。愛妻家でもあり、カメラを向けると茶目っ気たっぷりでポーズをとってくださいました。奥様が彼の人柄に惚れたのは、この笑顔があったからかもしれません。
彼がこだわっているもの : コロリーノ種
マルコさんは、このトスカーナの伝統品種に魅せられて、誰も注目していなかった頃から、醸造コンサルタントのロレンツォ ランディ氏と共にコロリーノ種の研究を始めました。バニョーロ ワインには、他の生産者では見なれないコロリーノを10%程度混ぜるのが特徴。マルコさん曰く、「コロリーノは以前この地で栽培されていた品種です。ワインに素晴らしいポテンシャルを与えることを、私のワインで皆さんに証明したい。しかし、栽培には細心の注意や経験が必要なので、簡単に栽培出来る品種ではない。」そうです。

《テイスティングコメント》
2007 コロリーノ(100%)
※ブレンド前のカスクサンプル(樽からの試飲)
サンジョヴェーゼより2倍もポリフェノールがあるといわれる品種。
赤黒紫。今まで見たことのない位濃い色。柑橘っぽいニュアンスをもつ香り。とろけるくらい滑らかな舌触り。果肉の厚みを感じるが、酸はフレッシュで、パワフルなタンニンは重過ぎない。デザートワインに共通する凝縮感と香り。タンニンのあるデザートワインの甘さを抑えた感じ、と言える位の凝縮感。???
ファルネーゼの花形キュヴェ「エディツィオーネ」を超える凝縮度を持つコロリーノ種が、しっかりとした色合いと凝縮感をもたらし、味の厚みがあり複雑味もあるワインへと変える魔法の品種として、彼のワインをさらに素晴らしいものとしています。
◆自分がレストランのソムリエなら、キャンティ クラッシコを外してでも入れたい
I532 2007
キアンティ コッリ フィオレンティーニ
2010年2月から値下げ ¥2,400→¥2,300
I533 2003
キアンティ コッリ フィオレンティーニ リゼルヴァ ¥3,600
◆ファルネーゼのエディツィオーネと肩を並べる凝縮感
I534 2005
カプロ ロッソ ¥4,600
※価格は全て本体価格です。
営業1課・白川善英