INABA WINE BLOG

ワインに関する情報をタイムリーにお届けします

2010年7月15日 15:28 Category 稲葉通信

今回はロッカ デイ モリのご紹介です。

ロッカデモリ1.jpg ロッカ デ モリは1996年に世界遺産へ登録された"アルベロベッロ"があるプーリア州のサレント半島にあるレッチェの町の近くにあります。南イタリアのフィレンツェとも呼ばれるレッチェの歴史は古く、町の中心にある旧市街にはサンタ・クローチェ聖堂などローマ時代の建物も点在しており見所も数多くあります。

ロッカデモリ2.jpg しかし町を抜けると、そこにはまさにイタリアの食物庫と呼ぶにふさわしい風景、
イタリアンには欠かせないオリーヴやブドウの畑が広がります。

ロッカデモリ3.jpg ロッカ デ モリの中心はこの2人マルチェロ(写真右)とマッシミリアーノ(写真左)の兄弟です。 兄マルチェロ(46歳)が経営を、弟のマッシミリアーノ(39歳)がエノロゴを担当、1995年に彼らの父が亡くなった後、それまで兄が経営、弟が醸造を学んできた為、そのまま自然に引き継がれることになりました。31歳と24歳という若さで引き継いだ2人は、父の時代の経営とワイン造りをそのまま引き継ぐだけでなく、非常に熱い思いを持って取り組んでいました。

ロッカデモリ4.jpg 弟のマッシミリアーノが、彼らの目指すワインについてこう語ってくれました。
「例え10人中9人に嫌いだと言われてもかまわない、ただ私たちのワインを飲んだ人が、他には類を見ない味わいとして彼らの記憶に残る印象的なワインが造りたいと考えている。」
そして彼らはプーリアという土地に大変誇りを持っており、プーリアの地位を高め、プーリアの個性を認めて欲しいと考えています。「イタリアワイン産地の中でも"その他"の産地と呼ばれたくない。」 彼らのこんな考えや思いが込められていたワインのとても力強く印象的であった理由が、少しわかった気がしました。
そして、個性を表現するための長い発酵や熟成を行う等、独自のワイン造りで品質を高め、父の時代にはなかったアメリカやイギリス等のあらたな市場を開拓してきました。
実は、我々との取引も数年前イタリア訪問中に入ったレストランで偶然隣の席になり、彼らが自分たちの持ち込みワインで同席していた知人たちを驚かせ、大いに盛り上がっていたところ、興味深そうに見ていた私たちにまで勧めていただいたところから始まったのです。

ロッカデモリ5.jpg ブドウ栽培も非常に個性的で、このネグロアマーロの樹はなんと"枝"が地中に入って2本の樹が枝でつながっています。これはアルベレッロ方式と呼ばれ、収穫量は落ちますが品質は向上し、プーリア特有の熱い日差しと海からの風にも負けないそうです。収穫は手摘で夜中か早朝に、それでも暑い時は氷を使って発酵を防ぎながら行います。非常に重要なのは良いブドウのみをセレクションしながら箱に入れる事、そして結果的には法定収穫量の1/3の30hl/haに抑えられます。ちなみにネグロアマーロは、「ネグロ」がラテン語で『黒』、「アマーロ」はギリシャ語のマブロ『黒』からきているため、ブラックブラックという意味になります。また、現地の訛りでは「ニグロマーロ」と呼ばれています。

ロッカデモリ6.jpg アグロノモのエリオ リッツオ、栽培においてプーリアは乾燥しているので農薬は99年や05年など雨の多かった年以外は何も使用しません。1~2月には元々土壌にあるカリウムを少し補給する程度、4月中旬に昨年の枝を土壌に混ぜ込みながら掘り返します。4月下旬のから5月上旬にグリーンハーベストを行い、1本の枝に2~3房になるように芽の数を調節していきます。この作業は優しい作業ができる6人の女性によって行われます。

ロッカデモリ7.jpg 彼らは、非常に長い熟成を行う自分達の様なワインには、樽での発酵が必要だと考えています。木のニュアンスは、多すぎると良くありませんが、ワインを安定させ適度な酸を与えます。熟成には一部バリックを使用します。そのままボトリングするとショックを起こし、味わいがバラバラになってしまうので、一旦大樽に移してから行います。また基本的にはフィルターを通しません。長い発酵と熟成により溜め込んだ色々な力をフィルターによって取り除いきたくないと考えています。

ロッカデモリ8.jpg そんな気合が入った彼らの熱いワインを試飲しました。
新しいヴィンテージを中心に試しましたが、果実味がより凝縮され、いずれのワインもさらにレベルアップした印象。2006年ヴィンテージのコペルティーノやプリミティーヴォは感動的です。

ロッカデモリ9.jpg そしてなんと言っても美味しいものが沢山あるのがプーリア最大の魅力。
海岸で頂いた出来たてホヤホヤのリコッタチーズは、上澄みだけを掬ったまだ温かい状態。 ミルクがとっても濃厚で最高!綺麗なイオニア海を眺めながら美味しいものを食べる・・・! 本当に幸せでした。さらにこのリコッタチーズ、ダイエットにも効果的とかで完璧。

ロッカデモリ10.jpg 昼食は、海沿いの町オトラントで今朝水揚げしたばかりの魚料理を頂きました。
磯の風味が利いたソースと、濃厚で複雑な味わいのイエレーナ(白)との相性は最高。
イエレーナ2009年は限定生産で、リリースは冬頃になるようです。
また、食後に立ち寄ったオトラントの教会にはロッカ デ モリ「トルコ人の大きな石」があり、殉教の道を選んだ彼らにとっての英雄の骸骨が一緒に保管されていました。

ロッカデモリ11.jpg そしてプーリアといえば、なんといっても種類が豊富なパスタ料理、
なかでも特に有名なのがこのオレキエッテ(耳たぶ)という指で押したような形のパスタです。
トマトソースにタップリチーズ、スクインツァーノを飲んだらもう止まりません。ああプーリア最高!

ロッカデモリ12.jpg 熱い男たちが、骨太で気合の入ったワインを造るロッカ デ モリは、
まさに男がほれる男のワイン。
ロッカ デ モリの皆さん本当ありがとうございました。
別れの時の熱いハグに少しビビってしまってごめんなさい。

今回ご紹介したワインはこちら
I-558 コペルティーノ ロッソ 2003 ¥1,900(税別)
I-556 プリミティーヴォ ブリアコ 2006 ¥2,400(税別)
I-555 スクインツァーノ リセルヴァ 2000 ¥3,300(税別)

営業3課 浅井修

カレンダー

2010年8月
M T W T F S S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31