INABA WINE BLOG

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2011年3月28日 09:35 Category 稲葉通信

GIRARDIN01.jpg GIRARDIN02.jpg 言わずと知れたスター生産者のひとりヴァンサン ジラルダンのご紹介です。
ムルソーにある立派な醸造所は2002年に移転したもので、さすがスター生産者の貫禄十分でした。

私には今回フランスを視察中に、徐々に感じ始めていた事がありました。ローヌのフォンドレシュやボージョレのシャサーニュ、マコンのスフランディーズと回り、そして今回ご紹介するブルゴーニュのヴァンサン ジラルダンを訪問した時、それがまさに確信に変わったのでした。
「フランスのワインがどんどん変わっている。そして戻っている。これこそがフランスワインの生き残る道ではないか!?」
彼らのワインのスタイルはそれぞれ変化していました。以前よりもやさしくピュアでフィネスのあるワインへ、少し素朴でクラシカルな雰囲気の、まさにフランスでしかできない、またそれぞれの地域でしかできないワインへと進化していると感じられたのでした。

GIRARDIN03.jpg GIRARDIN04.jpg まずはそんな思いに至ったワインの試飲から。今回はすべて2008年ヴィンテージで、白から順におこないました。ブルゴーニュ ブラン キュヴェ サン ヴァンサンに始まり、エモーションからリュリー、サントネ、サン トーバン・・・この時点でもうすでに感動です。
「なんて美味しいの!?ほんとにサントネやサン トーバン?でも確かにサントネやサン トーバンのスタイルが感じられる、これは凄いワインだ。」
そして後半のムルソー、シャサーニュ、ピュリニー、コルトンで白が締めくくられた時、私の頭はすっかり仕事を忘れてHappyな気分に。美味しいワインの試飲は、それだけで楽しくなってしまいます。ジラルダンは2008年の白について、「9月24日に収穫をスタートし、10月7日にすべて終わらせた。出来たワインは、フレッシュなレモンなど凄く沢山のフルーツのアタックがあり、熟成能力も高い。エレガントでありながら、満ち溢れたものになった。」との自身のコメントにも思わず納得です。

現在取り扱いの2008白、おすすめはこちらです。
F154 ブルゴーニュ ブラン キュヴェ サン ヴァンサン 2008 ¥2,940
FA854サントネ クロ ド ラ コンム 2008 ¥3,990
FB025サン トーバン プルミエ クリュ アン ルミィ 2008 ¥4,410

GIRARDIN05.jpg そして赤ワインへ。こちらもブルゴーニュ ルージュ キュヴェ サン ヴァンサンからエモーション。ここでも以前との大きな違いに気づきます。キュヴェ サン ヴァンサンはよりボーヌの特徴が良く表れたワインに、またエモーションはよりニュイの特徴がよく表れたワインになっていることです。キュヴェ サン ヴァンサン2008は主にポマールとヴォルネイの葡萄を使用、そして通常のA.C.ブルゴーニュでは考えられないほどしっかりとボーヌの特徴が感じられます。村名ワインとしても非常に高いレベルにあると思えます。ジラルダンは、バトナージュ(攪拌)を極僅かにとどめたり、新樽の使用比率を減らしたりするなど、これまで使っていた醸造のテクニックをあえて減らすことで、より土地の個性、畑の個性を重視したワインに変えていったのです。

さらに赤の試飲はサントネからジュヴレ シャンベルタン、最後に試飲したのがエシェゾー2008。 その長い余韻は、今でも思い出されます。深くてやわらかいアロマ、熟した様々なフルーツの香りにバニラが混ざります。そして口に含んだ瞬間、そのフルーツが一気に広がります。しっかりとしながらしっとりとしたタンニン、長いアフターにはオレンジやピーチ、ほんのりとバニラが感じられ、心地よい後を引く酸とマッチしたビターが続いたのでした。

現在取り扱いの2008赤、おすすめはこちらです。
FA577 ブルゴーニュ ルージュ キュヴェ サン ヴァンサン 2008 ¥2,940
FB315 ジュヴレ シャンベルタンV.V. 2008 ¥6,300
FA582 エシェゾー 2008 ¥15,750

そして感動の2008年グラン クリュ 6本セット¥106,890もございます。
GIRARDIN06.jpg シャルム シャンベルタン2008
クロ ド ラ ロシュ 2008
エシェゾー 2008
クロ ド ヴージョ 2008
シャンベルタン 2008
シャンベルタン クロ ド ベーズ 2008

GIRARDIN07.jpg GIRARDIN08.jpg 私にとってこれまでのジラルダンのスタイルは、強いアロマ、しっかりとした果実味と樽の風味で、リッチなワインというイメージでした。しかし今回試飲したワインからは以前と全く違った印象を受けたのですが、その点についてジラルダンは次のような様な非常に面白い変更点をあげています。
「まず収穫が早くなったこと。2009年のピュリニー モンラッシェ ピュセルにいたっては、ボーヌで一番乗りだった、そして分析の結果アルコールは12%にしかならなかったものの、非常に集約感のあるワインになり、以前よりも酸化しにくいファインで長熟なワインになった。」
そうなのです!これを聞いて思わず興奮です。綺麗でやさしそうなのですが、どのワインもミネラルや酸、そしてタンニンといったワインの本質的な部分では、以前よりも集約感が感じられるワインになっているのです。
そしてその熟成をより良いものにするために、セラー内に新しくエアコンと加湿器を導入したことにより、熟成段階でもさらに違いが出てきているそうです。

GIRARDIN09.jpg また、ジラルダンの進化はそれだけではありません。労力がより畑へ、そして葡萄へ向けられたのです。1997年には自ら所有する畑に対して農薬や化学肥料の使用を止めたジラルダンは、2007年から22haの自社畑全てでビオディナミ農法を開始、2009年に申請。プレパラシオンは、プレパラート500番(牛の角に詰めた牛糞を水の中に混ぜ、特殊な機械でかき混ぜたもの)を採用し、それを朝太陽が昇る前に畑に撒いています。そして畑での選定に選別、さらに選果テーブルでの選別と、非常に厳しい選別を行い、畑作業にかかりきりの人員をこれまでの2.5倍に増やして対応しています。

GIRARDIN10.jpg あらためてジラルダンの凄さに気づかされた今回の訪問。
スターに会い握手が出来、またさらに特別な視察になりました。

下の画面の△をクリックすると、動画を見ていただくことが出来ます。
※音が出ますので、ご注意ください。



営業3課 浅井修

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