生産者情報

ダニエル ショタールDaniel Chotard

若い世代に引き継がれ、さらなる飛躍が期待される小さな家族経営のドメーヌ

ダニエル ショタール
ダニエル ショタール
ダニエル ショタール
ダニエル ショタール
ダニエル ショタール

生産者情報

フランス
地域 ロワール
歴史

1642年 ドメーヌ創設

1992年 ダニエルが、父マルセルと叔父のアンリからドメーヌを引き継ぐ

2011年 ダニエルの息子で、エノロジストのシモン(1987年生)がワイン造りで参加

2013年 シモンが栽培、ワイン造りを引き継ぐ

オーナー

ブリジット&ダニエル ショタール : 1968年生まれ。

ダニエルは、アコーディオンとギター奏者として、「Jazz aux Caves」というフェスティバルの創設者。

 

シモン ショタール : 1987年生まれ。2011年からドメーヌに参加、ワイン造りを引き継いでいます。2011~2013年までは醸造のみを担当し、2014年から畑作業からワイン造りまでの全ての工程を管理するようになりました。

葡萄園

「所有する畑は全てサンセールA.O.C.内」  ソーヴィニヨン ブラン12.65haピノ ノワールが3.85haです。標高200~350mの丘陵地帯に位置し、全部で13の区画に分かれています。土壌は全体の70%がキンメリジャンの粘土石灰質、30%がカイヨット(白亜)です。葡萄の平均樹齢は20年、最も古い葡萄は樹齢40年です。古い樹はシモンの祖父母の代から育てられています。この古い樹の畑からはクオリティの高いワインができます。植密度は8,000本/ha。畑の肥料には、動物の糞や葡萄の枝などオーガニックなものを使用しています。葡萄の仕立てはギヨー、1本の枝に6芽を残して剪定します。夏には夏季の剪定とグリーンハーベストを行い、最終的には1本の木に10房になるようにします。

栽培

有機栽培(認証無し) : 2004年から畑の作業は全く農薬を使わないようにし、コンポスト(堆肥)で作業を行う。ABマーク認証には至っていないが、限りなくそれに近い状態。

<情報リンク>

ダニエル ショタールのワイン一覧はコチラ>>

『ベタンヌ + ドゥソーヴ 2020』3ッ星生産者

新進気鋭の若手醸造家シモン ショタールに注目!

ダニエル ショタールは、1642年にさかのぼるほどの歴史を持つドメーヌです。ダニエル(上写真右)は1992年に、父のマルセルと叔父のアンリからドメーヌを引き継ぎました。ダニエルは実家のドメーヌに戻る前は教師として働いていました。また、アコーディオンとギターの奏者でもあり、「Jazz aux Caves」というフェスティバルの創設者でもあります。音楽好きのダニエルらしく、ドメーヌのロゴには楽器を演奏するキャラクターが描かれています。ドメーヌは現在、息子のシモンが牽引しています。

 

シモンは1987年生まれ。トゥールーズの学校で醸造学を学び、2011年に家族のドメーヌに戻ってきました。2012年からはニュージーランドにもワイン造りの勉強に行っています。また、年に4、5回はフランス各地を周り、勉強を続けています。これらの経験は自身のワイン造りに活かされており、サンセールの存在意義を理解し、同地域の他の生産者との違いを表現する上で重要な経験となりました。2011年から2013年までは醸造のみを担当し、2014年からは畑仕事からワイン造りまでの全ての工程を管理するようになっています。ダニエル ショタールでは、2004年から農薬を全く使わないようにしていますが、2018年からはビオディナミにも挑戦しています。フランスのワインガイド『ベタンヌ + ドゥソーヴ』の2018年版では、「彼は、家族のドメーヌのワインに正確さと深みを与え、賞賛に値するワインを提供しています。父親のダニエルと印象的なコンビを組んでいます」と記載され、新進気鋭の若手生産者として注目されています。また、同誌2020年版でも、3ッ星生産者としての地位を維持しています。

 

ソーヴィニヨン ブランだけではなくピノ ノワールでも高評価を獲得

ダニエル ショタールの所有畑は全てサンセールA.O.C.内にあります。サンセールはプイイ フュメと共にソーヴィニヨン ブランで知られる銘醸地ですが、プイイ フュメとの一番の違いは、赤とロゼも認められていることです。ダニエル ショタールは、ピノ ノワールからの赤ワインの品質の高さでも知られています。アメリカの著名なワインガイド『ワイン エンシュージアスト 2017.10.1』では、「サンセール ブラン レ クリ 2015」(取り扱い無し)が95点、「サンセール ルージュ ル シャン ド ラルシュ 2014」(FB918:現行2015VT)が93点を獲得しており、注目を集めています。

 

リリースするワインはサンセールのみ。区画により異なる個性を表現しています

ダニエル ショタールでは、スタンダード クラスのサンセールとして、白(FB-795)、ロゼ、赤(FC-132)を手掛けています。これらはいわばワイナリーの顔のようなワインで、サンセールらしさを存分に楽しむことが出来ます。これに対し、ダニエル ショタールの持つ葡萄畑の、それぞれの区画の個性を表現したテロワール シリーズがあります。弊社ではこれらの内、「サンセール ブラン キュヴェ マルセル アンリ(FB-917)」、「サンセール ブラン ラシーヌ(FB-919)」、「サンセール ルージュ ル シャン ド ラルシュ(FB-918)」を取り扱っています。なお、ドメーヌは現在転換期となっており、ラベルはダニエル ショタール名義とシモン ショタール名義とが混在していますが、いずれも同一生産者のワインです。

 

ダニエル ショタールのワインは、2014年より取り扱いを開始しました。弊社では、サンセールのトップ生産者のひとりとして知られるヴァンサン ピナール(『ベタンヌ + ドゥソーヴ 2020』4ッ星)等、素晴らしい生産者のワインを輸入し続けていますが、「高品質なサンセールの魅力を、もっと手頃な価格で楽しめる生産者を探したい」と考え、取引を開始するに至りました。現在、サンセール3軒、プイイ フュメ3軒、ルイイ1軒のそれぞれ個性的な生産者から、素晴らしいワインを輸入しています。そんな中でも、このダニエル ショタールのワインは今まさに輝きを増しており、シモンの活躍によって今後さらに品質向上が期待できると考えています。

 

シモン ショタールの哲学とこだわりを反映したワイン造り

ダニエル ショタールが所有する葡萄畑は、標高200~350mの丘陵地帯に位置し、全部で13の区画に分かれています。全体の70%がキンメリジャンの粘土石灰質土壌、30%がカイヨット(粘土を含まない、小石の多い石灰質土壌)です。葡萄の平均樹齢は20年、最も古い葡萄で樹齢40年ほどです。古い樹の畑は手摘みで、若い樹の畑は機械摘みで行います。白の発酵温度は20度前後で、発酵期間は2ヶ月。赤はタンニンがかたくヴェジタルな仕上がりにならないように、発酵温度は25度を上回らないようにしています。マセラシオンは25〜30日間行っています。白ワインは、樽熟成をさせる場合にもフレッシュさを残すためマロラクティック発酵は行いません。赤ワインの場合はマロラクティック発酵が自然に起こるのを待ちますが、セラーの温度が低すぎるとスタートしないため、セラー内の温度を上げて調節しています。

 

「父の時代はクリアなジュースにこだわっていたため、3日間かけて澱下げを行っていましたが、私は風味を残すため澱下げを2日間にしています。また、ワインのボディの集約感や、アロマの抽出には、葡萄が完熟した状態であることが重要と考えています。そのため収穫の前に、区画ごとに3回のチェック工程を入れています。①葡萄を食べて状態を確認する。②葡萄を潰して、種の状態等を確認する。③葡萄を絞ったジュースの状態を確認する。葡萄の糖度は機械でも確認できますが、これらの状態を自身でチェックすることで、収穫時の葡萄の品質を高くしています」

 

 

<評価>

ヒュー ジョンソン「ポケット ワイン ブック2019」でサンセールの最良生産者。「ベタンヌ&ドゥソーヴ2015」で3ッ星の評価、品質が向上した生産者、高い品質レベルを保ち、お値打ちであると紹介。