2017/10/10
躍進止まらぬピエモンテの革新的な造り手、アジエンダ アグリコーラ ロベルト サロット。これからも目が離せません!(営業1課 堀家亜季)

ロベルト サロット氏(以下ロベルト)は2015年2月に来日しされた際に日本でお会いしていたため、イタリアで再会し実際にワイナリーを訪れることができたことは、とてもうれしいことでした。
ロベルトはピエモンテの地葡萄をとても愛し、斬新なアイディアで素晴らしいワインを次々と輩出している躍進的な造り手です。特に、アパッシメント製法を取り入れた独自の方法で造られるバローロやバルバレスコは、弊社試飲会でも毎回大好評をいただいており、ファンの方も多いのではないでしょうか。そんなアジエンダ アグリコーラ ロベルト サロットを訪問させていただきましたので、レポートさせていただきます。

さてワイナリーに到着後、すぐに畑をご案内いただきました。今年は2週間以上生育が早いこともあり4月初旬でも畑は緑にあふれ、サロット家の畑もとても美しかったです。興味深かったのが、車でご案内いただく途中、他の生産者の畑を見ると日当たりが不十分で、ほとんど葉が出ていませんでした。日当たりの良い畑とそうでない畑の差を目の当たりにし、サロット家の畑の立地の良さと日照の大切さを実感いたしました。

この10年で栽培方法が変化し、現在は防虫、防カビスプレーなど化学的なものはほとんど使っておりません。契約農家にも自然に優しく寄り添う栽培方法を指示しており、畑の周りには鳥や動物、昆虫たちが増えてより自然に近づいているそうです。



樽やタンクがある貯蔵用の部屋は全て地下にあり、地面が温度コントロールの役割を果たしており自然の力で適した温度と湿度に保たれています。ワインにとって大切なのは、一定の温度を保つことです。加えて、湿度が低いと樽が乾いてしまい隙間ができてしまううため、一定の湿度を保つことも同じくらい大切です。

その一角のステンレスタンクには、`Barbaresco Riserva 2000’ の文字が。バルバレスコがセラーで眠っていると聞くと、多くの方が樽での貯蔵をイメージしますが、サロット家ではヴィンテージ バルバレスコはタンクで貯蔵されています。樽に入れ続けると、樽の風味が強くなりすぎるか、酸化しすぎてしまうため、ベストな状態になった時点でステンレスタンクへ移し一番良い状態をキープするのです。それについてロベルトが「歴史をとどめておく写真のようだ。」と表現されていたのが、詩人のような素敵な表現で印象的でした。


店内地上階は飲食スペースと売店、地下にはサロット ワインのショールームとなっており、洗練されたとても素敵な空間が広がっていました。階段を下りて一番奥に行ってみますと、弊社でも扱っているヴィンテージ バルバレスコの姿が。頑丈な柵があり、その奥に1997、1998年のバルバレスコが鎮座しておりました。その扱いからも、サロット家でも“特別なワイン”ということが分かりました。
この夜と翌日、ショップ、畑やワイナリーを訪問いたしましたが、とても歓迎していただいて、素晴らしい時間を過ごすことができました。この訪問でロベルトのすごさを実際に肌で感じることができましたので、ロベルトのお茶目な一面も含めながら、皆様にその魅力をお伝えしてまいりたいと思います。
