生産者情報 ―producer―

シャトー デュ セードル

  • フランス
  • シュッド ウェスト

高品質なカオールを生産するパイオニアで、地域のレベルアップも図る

「ワイン造りの感性を強く信じる」  パスカル フェラージュは、ブルゴーニュ(フュイッセ)で4年、ナパ ヴァレーで2年半働いて、1987年に帰国、その年の収穫からワイン造りに参加しました。それ以来、彼のワイン造りへの好奇心はあくことなく、いつも周囲を驚かせるような奇想天外な発想をもって、さまざまな醸造研究に駆り立てられています。同時にカオールのテロワールを深く理解していて、ワイン造りはラボによる分析に頼ることなく人が決めるべきと考えており、自分のワイン造りの感性を強く信じています。
「品質のためには畑仕事が第一」  健全で熟した葡萄を得ることが大切と考えています。畑の土壌はアジロ カルクル(粘土と石灰岩)で、大きな石がありシャトーヌフ デュ パプの畑のような保温効果があります。1本の葡萄樹に7房(品質が上がると5房まで減らす)に剪定して葡萄が重ならないようにし、日の照る方向の葉を取って1日中日が当たり湿気を除くようにしています。『集約してしかも甘さのあるワイン造り』をめざしています。
「カオール全体のレベルアップも考える」  品質の高いカオールを造り始めたパイオニアですが、同時にエリア全体の品質レベルが上がることを考え、アドバイスなどを行っています。カオールの生産者組合の会長に選出されました。
「コットからマルベックへ」  アルゼンチンのマルベックがアメリカ市場を中心に大ヒットしたことを受け、これまで「コット」と呼んでいた品種を「マルベック」と呼び、市場にアピール。それが徐々に成功しています。ただ、アルゼンチンが夏暑く灌漑しているためより甘みがあるのに対し、カオールは灌漑せず、ha当たりの収穫量も抑えているので、よりフレッシュです。
1995年に、カオールの仲間のワインを商品化するため、セードル デュフュズィオンを設立しました。葡萄畑やセラーでの助言もしています。
シャトーの入り口にある100年樹齢のヒマラヤ杉(セードル)がシンボルです。

<評価>
ヒュー ジョンソン「ポケット ワイン ブック2019」で、★★→★★★、『モダンカオール学校の良く知られたリーダー』と掲載。

Data

歴史 20世紀初め フランドルから、レオン フェラージュが南西部へ移住
1958年 シャルルとマリア テレーズが葡萄を植える
1973年 シャルルが初めてワインを瓶詰め
1980年 パスカルが、バイクでブルゴーニュのジャン マリー ギュファンを訪問。ワイン造りに目覚める。
マコン ダヴァイエで醸造学を学び、ブルゴーニュとナパ ヴァレーのセインツベリーで経験を積む。
1988年 ソーテルヌのラ トゥール ブランシュでワイン造りを経験した弟と共に引き継ぐことを決意
1995年 カオールの仲間のワインを商品化するため、セードル デュフュズィオンを設立
オーナー パスカル フェラージュ : 1960年生。セラーでの仕事、販売
ジャン マルク フェラージュ : 1963年生。畑の総合管理
葡萄園 自家畑27ha + 契約畑(買い葡萄)100ha 各農家は管理下にあり、そのテロワールを見て、個性を引き出す。
赤用 : マルベック(90%)、メルロ(5%)、タナ(5%)  白用 : ヴィオニエ、セミヨン、ムスカデル、ソーヴィニヨン
栽培 シャトー デュ セードルはオーガニック認証取得。

20年位オーガニックで栽培。2009年に申請、2012年にアグリカルチャー ビオロジック(AB)取得。
豆科のプレパラシオンを撒く、葉を減らすことで免疫力強化、瓶詰め時のみオーガニック認証の半分のSO2を添加。
ワイン造りの物語 パスカル フェラージュの趣味は、サイドカークロス(サイドカー付オートバイを使ったモトクロス)。ワイン造りへの触発を受けたジャン マリー ギュファンと出会ったのも、学生時代にオートバイのツーリングで、ブルゴーニュの彼の元に立ち寄ったことがきっかけでした。

〈パスカル フェラージュのその他のワイナリー〉
・S.A.R.L.ル セードル ディフュズィオン(シュッド ウエスト)

シャトー デュ セードルのワイン一覧
取り扱いワイン

TOPへ戻る