生産者情報 ―producer―

ヴァンサン ジラルダン

  • フランス
  • ブルゴーニュ

ブルゴーニュでの「ネゴシアンワインメーカー」の先駆者

現在、エリック ジェルマン(エノログ)とマルコ カスケーラ(輸出・販売担当)を中心に運営しています。エリックはヴァンサン ジラルダンの醸造責任者であり、ワイン造りの全てに関わっているキーパーソン。ムルソー生まれのムルソー育ちです。マルコはリヨン出身で、輸出とフランス国内の販売すべてを担当しています。
ワイン造りの哲学は、『畑はなるべく手を加え、醸造はできるだけ自然に。しかし、設備はモダンに。』です。栽培や醸造には、ムーンカレンダーを使っています。畑は昔同様の人の手間をかける一方、醸造ではしっかりとした温度管理のできる完璧な近代設備を持つことが、温暖化していく中で、今後とても重要であると考えています。
エリックはワイン造りの新しいヴィジョンや、アプローチをもたらしました。具体的には“伝統的なワイン造り”という事です。例えば、以前のヴァンサン ジラルダンのワインは非常にリッチで、樽香の強いワインでした。それに対してエリックがもたらした新しいスタイルは、ピュアで、エレガントで、より複雑味のあるワイン。ヴァンサン ジラルダン本人がワイン造りをしていた時代よりも、新樽の比率を極端に減らしています。そして同時に、熟成期間を長くしました。これまで短くて10〜12ヶ月だった熟成期間を、冬を2つ越すほど(約18ヶ月)に長くしました。同じ時期に2つのヴィンテージ分を樽で熟成する訳ですから、もちろん樽の数も今までの倍必要となり、実はこの作業はとてもお金が掛かります。そのため、最初の数年間はとても投資にお金が掛かりました。しかし、エリックがもたらした新しいヴィジョンを実現させるためには必要不可欠な決断だったのです。

<ネゴシアンワインメーカー>
1982年、ヴァンサン ジラルダンは親から相続した2haの畑と共に自らのワイン造りをスタートさせました。そして彼はすぐに成功を収めます。しかし、当時ヴァンサンは20代前半と非常に若かったため、生産量を増やしたくとも畑を購入する資金が十分にありませんでした。とはいえ、生産量を増やすためだけに、様々な区画の葡萄がブレンドされたワインを買い付ける事は好みませんでした。なぜならば、自分が好むスタイルのワイン造りを貫きたいと考えたからです。
そこでヴァンサンは、近隣の顔見知りの葡萄農家達を訪問し、「ワインでは無く、葡萄の状態で買い付けさせてくれないか。」と彼らに持ちかけます。そうして、今となってはブルゴーニュでの先駆者となった、「ネゴシアンワインメーカー」としてのワイン造りが始まったのです。今では、多くの偉大なドメーヌもネゴシアンワインメーカーとして、ワイン造りを行っています。これにより、有名なドメーヌも含め「ドメーヌ〇〇」と名乗っていた所も、「ドメーヌ」という部分を無くしてラベリングする事が多くりました。

Data

歴史 1961年 ヴァンサン ジラルダン ワイン生産者一家に生まれる。
1973年 12歳から畑仕事を手伝う。
1982年 父から自分の相続分の2haを引き継いで独立。当時は、赤の比率が80%。
1990年 ムルソー レ ナルヴォーを取得。白ワイン造りに目覚める。
1990年代 様々な栽培・醸造技術をすべて試す(樽を多く使う、数多くのバトナージュ等)。ヴェロニク夫人と出会う。
畑は20haに。さらに長期契約する栽培農家から葡萄の購入を始める。
1997年 自然な造りを目指し、契約農家にも同じ栽培方法をしてもらう方向に。
2001年 エリック ジェルマンが加入。自社で分析を始め、より明確で焦点の定まったワインを造ることができるようになった。
2002年 ムルソーに移転。
2004年 エリックと共に醸造スタイルの変更を模索し始める。
2007年 全く別な醸造スタイルの方向性を完成させ、著名なソムリエ、ワインショップ、ジャーナリストの支持を得る。
2012年 跡継ぎと健康上の理由から、ボーヌのネゴシアンに会社を売却。エリックが残り、スタイルや品質に変更は無い。
2014年 残っていた自社畑も売り、全て買い葡萄でワイン造りになる。契約先87ha。
2015年 自社畑を買い足す。
オーナー ジャン ピエール ニエ : サントネ生まれ。ブルゴーニュに、ドメーヌに特化した会社を所有。ヴァンサン ジラルダンのオーナーとなったが、ワイン造り・販売に関しては全面的にエリックとマルコを信頼している。

エリック ジャルマン : エノログ(写真左)。ムルソー出身。シャブリのブノワ ドロワンと一緒に勉強した友人でもある。実家は、アンリ ジェルマン ペール エ フィス。地元の「ムルソー」を愛しており、ジラルダンを尊敬している。醸造で大切なことはコントロールすること。葡萄をうまく育て、収穫後は何もしなくてよい状態にすることが重要だと考えている。

マルコ カスケーラ : 輸出・販売担当(写真右)。有名なワイン&スピリッツの小売チェーンの「ニコラ」で経験を積んだ後、ニュイ サン ジョルジュのメゾン ニコラ ポテルで販売担当をしていた。

クリストフ マリン : ラングドック出身。ディジョンで醸造学を学び、幾つかの地域で研修後、2009年10月よりヴァンサン ジラルダンで研修生として働き始めた。2012VTから赤ワインは彼が中心で造っている。彼は、デリケートで滑らかな口当たりのワインを目指しており、ブルゴーニュ専門誌でも評価されている。
栽培 1997年から、肥料にオーガニックのコンポスト(牛など動物の糞、葡萄の皮、剪定した木の枝)を使用しています。2007年から2010年の間ビオディナミを試みました。ヴァンサンが考えるビオディナミとは、昔の人々が行っていたやり方に戻すという考えです。その後、ブルゴーニュの天候の問題で、完全なビオディナミでは不便な点もあるため、2011年よりビオディナミからインテグレイテッド ヴィティカルチャー(リュット レゾネ)へ移行しました。年間通してビオディナミの精神に基づいて、畑でより多くの仕事をしていますが、必要に迫られたら最小限の処置として極少量の農薬を使うこともあります。
ワイン造りの物語 <ジラルダンと稲葉のストーリー>
1992年秋、私どもの元に2本のワインが届きました。それは1991年のマランジュ クロ デ ロワイエとサントネ クロ デ タンプリエでした。その2本のワインの深く濃厚なカラーと凝縮したはちきれんばかりの果実味、しなやかで絹のようなタンニン、信じられないほどの余韻の長さなど、すべてにおいて私どもは圧倒されました。すぐに渡仏しなければという思いをおさえ、1993年春の訪問となりました。


生産者訪問ブログ(2017)

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