生産者情報

ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス

ムーラン ナ ヴァンで4世代続く生産者/古樹のガメイが生む卓越したワイン

ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス
ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス
ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス
ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス
ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス

生産者情報

フランス
地域 ボージョレ
歴史

1918年 樽職人と兼業していたジャン クロード ジャナンがワイン造りを専業とする

1937年 マルセル ジャナンが、ムーラン ナ ヴァンに畑を購入し、現在の場所にドメーヌを設立。

1962年 ポールがワイン造りに参加

1967年 ドメーヌにとって最も重要な区画レ グルヌリエを含む幾つかの畑を購入し、規模を広げる

1983年 エリックが参加

2008年 ポールが引退し、エリックが引き継ぐ

オーナー

エリック ジャナン:4代目

葡萄園

7.5ha 7haガメイ(大部分が樹齢40~100年)、0.5haシャルドネ(樹齢10年)

花崗岩が主体で、表土に砂や赤粘土が混ざる。花崗岩に薄いマンガン層が入り込み、ワインに個性を与えている

栽培

リュット レゾネ 限りなくオーガニックに近く、除草剤や殺虫剤は使用しない。伝統的なゴブレ仕立て

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ドメーヌ ポール ジャナン エ フィスのワイン一覧はコチラ>>

ドメーヌ ポール ジャナン エ フィスは、AOCムーラン ナ ヴァンのエリアにあるロマンシュ-トラン村で4世代に渡りワイン造りを行う家族経営の生産者です。現在のオーナー、エリックの曾祖父で樽職人とワイン農家を兼業していたジャン クロード ジャナンは、1918年からワイン造りを専業とするようになりました。その後、1937年に祖父のマルセル ジャナンがムーラン ナ ヴァンの“ル トランブレイ”の畑に数区画を購入し、現在の場所にドメーヌを設立しました。1962年、エリックの父、ポールがワイン造りに参加、1967年にドメーヌにとって最も重要な区画、「レ グルヌリエ」を含むいくつかの畑を購入し、さらに規模を広げました。また、この頃にドメーヌ名を自らの名前を冠した「ドメーヌ ポール ジャナン」としました。1983年に栽培、醸造学を学んだエリックが祖父、父と共にワイン造りを行うようになりました。2008年に父のポールが引退し、エリックがドメーヌを引き継ぎました。

 

「樹齢の古い葡萄が多いのが特徴」……現在7.5haの畑を所有、7haの大部分は樹齢の古いガメイ(40年から100年)、残りの0.5haはシャルドネ(樹齢10年)です。たいへん樹齢の古い葡萄が多いのがこのドメーヌの特徴で、これらの葡萄から非常に質の高いワインを造ることで定評があります。最も古いのは「レ グルヌリエ」と呼ばれる区画で、1914年に植えられ、樹齢100年を超えています。その他にも1935年に植えられた80年以上の「レ ビュルドリンヌ」の区画を所有しており、これらの畑はドメーヌにとってまさしく「宝物」と言えるでしょう。

 

「20年以上前から除草剤の使用は無し」……除草剤は1995年から使用を止め、代わりに土を耕す方法を採用しています。当時のボージョレ地区では、このようなやり方をする人はまれでした。グリーンハーベストはせず、選定、芽かきで収量をコントロールしています。また、フランスの農業省が環境に配慮した農業を行う従事者に認めるHVEを取得しています。

 

「熟成中のミクロオキシジェナシオン」……熟成中のステンレスタンクは、酸化を防ぐために、窒素が満たされています。そこに、ミクロオキシジェナシオンにより酸素を送り、溶け込ませることで、複雑さを与えタンニンをやわらげて、エリックの目指す完璧なバランスを実現させています。

ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス

ムーラン ナ ヴァンは「ボージョレの王」と称され、クリュ デュ ボージョレの中でも最も有名なクリュのひとつです。村の名前がアペラシオン名の名前ではなく、トラン村の丘の上に歴史的な古い風車があり、それが名前の由来となりました。ボージョレ地域の北部に位置しており、モルゴンと並び、ボージョレの中で、タンニンが豊かで集約があり、深みと骨格のしっかりとしたワインが出来ると言われています。若いうちはフローラルでフルーティですが、熟成するとスパイスや土のニュアンスが出てきます。

土壌において最も特徴的な点は、マンガンを豊富に含んでいることです。マンガンは葡萄樹の生育を滞らせ、その結果、収量が少なく、非常に集約のある葡萄が出来ます。この集約こそが、ムーラン ナ ヴァンを長期熟成出来るワインにしています。

ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス

栽培はリュット レゾネですが、限りなくオーガニックに近く殺虫剤、除草剤は一切使用していません。除草剤は1995年から使用を止め、そのかわりに土を耕す方法を採用しています。

1シーズンに3回から4回、土を耕します。冬の間は土を掘り返さず、土壌流出を防ぐため草を生やしておきます。春に畑を耕し、草を土中に漉き込むことで、土の中に窒素が供給されます。これは葡萄の生育に大変有効です。また、土壌は粘土質を多く含んでいるため、10列のうち3列は土を耕さずにそのままにしておきます。これは雨が降り、土がぬかるんでいても、病害対策が必要な時に畑に入れるようにするためです。当時のボージョレ地区ではこのようなやり方をする生産者は稀でした。

また、フランスの農業省が環境に配慮した農業を行う従事者に認めるHVE(Haute Valeur Environnementale)を取得しています。

ドメーヌ ポール ジャナン エ フィス

フランスを代表するワイン評価本「ベタンヌ+ドゥソーヴ2020」で最高5ッ星の中、4ッ星評価を受けています。