生産者情報 ―producer―

シュロス リーザー

  • ドイツ
  • モーゼル

ドイツワインの代表的な5つの評価誌全てで最高評価を獲得!
モーゼルの頂点に君臨する個人生産者。

エゴン ミュラーに並ぶ評価を得るモーゼルのトップ生産者
シュロス リーザーは、今やエゴン ミュラーと並ぶモーゼル屈指の生産者の地位を築き上げました。ドイツを代表するワインガイド『ヴィヌム2021』の最高評価5/5星生産者は、ドイツ全土でたったの14軒しかなく、モーゼルではエゴン ミュラーとクレメンス ブッシュ、そしてシュロス リーザーのわずか3軒しかありません。さらには、『アイヒェルマン2021』5/5星、『ゴー&ミヨ ドイツワインガイド2020』5/5房(2021年版は未発表)、『ファルスタッフ2022』5/5星、『ファインシュメッカー2020』5/5F(2021年版は未発表)と全て最高評価を獲得しています。リーザー村のニーダーベルクヘルデンを始めとするモーゼル中流域の8つのVDP グローセ ラーゲ(特級格の葡萄畑)を手中に収め、丁寧な畑仕事を行い、緻密に醸造することで、それぞれのクリュの個性を表現する唯一無二の個人生産者となっています。

シュロス リーザーの歴史は1904年にまでさかのぼります。1875年に建立された荘厳なリーザー城の隣に、ショルレマー男爵がワイングート シュロス リーザーを設立したのが始まりです。鍵を握る人物は、オーナー兼醸造家のトーマス ハークです。トーマスは、ブラウネベルク村を代表するワイナリー、フリッツ ハークのヴィルヘルムの長男で、勤勉で真面目、穏やかで優しい性格の持ち主です。トップの地位を驕ることなく、訪問するといつも温かく出迎えてくれます。トーマスはこの20年間のうちに、シュロス リーザーをモーゼルのトップ ワイナリーへと成長させました。

モーゼルで最も洗練されたワイン生産者「フリッツ ハーク」。そのハーク家のヴィルヘルムの長男として生まれたトーマス ハークは、ガイゼンハイムのワイン大学を卒業後、実家のワイナリーを継ぐことなく、シュロス リーザーにマネージャー兼ケラーマイスターとして参加しました。彼が手がけた初めてのヴィンテージである、1992年のワインは、シュロス リーザーのかつての知名度を再び表舞台へと呼び戻すきっかけとなりました。「昔から続く、この地域のクラシックスタイル、つまりテロワール、軽やかさ、心地良い酸、柔らかい果実味を保ちたい」とトーマスは話しています。トーマスは、1997年にワイングートと畑を買い取り、オーナーとなりました。1998年にはVDP(ドイツ優良生産者組合)のメンバーに認定されます。2015年には、『ゴー&ミヨ』5/5房生産者に選出され、「ワインメーカー オブ ザ イヤー」も受賞しました。また、『ファルスタッフ2021』でも「ワインメーカー オブ ザ イヤー」を受賞しており、その地位を不動のものにしています。


常に謙虚に努力を続けるトーマス ハークのこだわり
個人生産者でありながら、所有する畑は23ha。全部でおよそ180区画に分かれているため、畑仕事には膨大な時間を費やします。作業自体は他のメンバーと協力して行いますが、収穫のタイミングの決定や、醸造についてはトーマスが一人で行わなければならないため、収穫の前後は肉体的にもかなり疲労するそうです。例えば、2017年は収穫期間が4週間に及びましたが、24時間体制で休みなしに作業を行なったそうです。「その間ずっと禁酒をしていたよ!」とトーマスは笑っていましたが、その穏やかな話しぶりからは想像もつかないような過酷なエピソードです。輝かしい功績が目立ちますが、その裏にはしっかりと努力が積み重ねられています。

そんなトーマスを支えるのが彼の家族です。妻のウーテは、訪問者の対応や経理などの事務仕事を行なっていますが、収穫期には一緒に畑に入ります。また、次女のララと長男のニコラウスがワイングートに参加し始めており、家族が一丸となってシュロス リーザーを運営しています。もちろん家族だけではなく、優秀なスタッフにも支えられています。畑の総支配人として働くフィリップ ヴェーザーは、15年以上勤務しているベテランです。葡萄を収穫した後は、それぞれのクリュが持つ個性を表現するため、天然酵母による偶発的発酵を行います。場合によっては、その後で選別酵母を添加することもあります。この手法は流行しているからではなく、昔からずっとトーマスのスタイルとして行なってきたものです。


オークションでも注目を集め続ける
2008年のオークションで最も評価された生産者が、シュロス リーザーでした。金額はエゴン ミュラーなどの方が高額でしたが、価格のアップ率やヴィンテージの特徴を引き出した生産者として評価されました。不況の影響で、財布の紐が非常に硬いオークションだったので、本当に良いものが評価された年でした。また、VDPの「グローサー リング」が主催する2019年のオークションでは、「ベルンカステラ― ドクトール グローセス ゲヴェックス 2018」のマグナムボトルが、1本874ユーロ(日本円で約11万円)で落札されるなど、ドイツの辛口ワインの価値を高める存在としても注目を集めています。


<評価>
『ヴィヌム2022』5/5星、『アイヒェルマン2021』5/5星、『ゴー&ミヨ ドイツワインガイド2020』5/5房、『ファルスタッフ2022』5/5星、『ファインシュメッカー2020』5/5Fと、全てで最高評価。『ヴィヌム2022』でヴェレナー ゾンネンウーア リースリング シュペートレーゼ 2020が97点で、「Riesling des Jahres(Spätlese)」(ベスト リースリング)を受賞。『ゴー&ミヨ ドイツワインガイド2015」、『ファルスタッフ2021』で「ワインメーカー オブ ザ イヤー」を受賞。ヒュー ジョンソン「ポケット ワイン ブック2019」で、ブラウネベルグ、ヴェーレンのトップ生産者、また『赤★★★ → ★★★★ 1997年に引き継ぎ、大きな成功を収める。リーザー、ブラウネベルグ、ヴェーレン、ピースポートからの、辛口も甘口も模範的なリースリング』と掲載。V.D.P.メンバー。

「ヴィルヘルム ハーク(ヴァイングート フリッツ ハーク)の息子であるトーマス ハークは、謙虚で人好きのする人物だが、ワイン生産者としてはスターだ。過去20年以上モーゼルの最も優秀なワイン生産者として、シュロス リーザーをコツコツと再建してきた。ヴィルヘルム ハークは、辛口のモーゼル リースリングを造ることに熱心でなかったが、彼の二人の息子は辛口のワインへと向かっている。シュロス リーザーでは、生産量の30から35%が、ドイツで需要の高いトロッケンである。」 シュテファン ラインハルト『FINE WINE ドイツ』

Data

歴史 1875年 リーザー城建設。
1904年 ショルレマー男爵によって、ワイングート シュロス リーザー設立。
1970年代 売りに出され、転売される。
1992年 トーマス ハークがマネージャー兼セラーマスターに雇われる。
1997年 7つの畑とワイングートを買い取り。
1998年 V.D.P.に認証される。
2014年 「ゴーミヨ ドイツワインガイド2015」で最優秀生産者賞、最高評価の5房昇格。
オーナー トーマス ハーク : 1966年生。フリッツ ハーク家長男。ガイゼンハイム大学卒業。
葡萄園 23ha  180区画 ひょうの被害のリスクを分散させるため。いずれもリーザー村から数kmしか離れていない。

<各グローセ ラーゲ(超一流畑)の特徴>
グラーハー ヒンメルライヒ:青色粘板岩。南西向き。15~20年樹齢。クール&ダークフルーツ。良い酸があり、ミネラリー。ドイツのクラシックな、典型的なスレート土壌の金属的な味わい。
ヴェレナー ゾンネンウーア:青色&灰色粘板岩。地層が深い。繊細でフルーティ。青色粘板岩のダークテイストよりも暖かく赤いフルーツの風味がある。女性的で、より熟した感じと直線的な繊細さがあり、鉱物的なミネラルはない。ブラウネベルクと類似していて、土壌が細かい。
ブラウネベルガー ユッファー、ユッファー ゾンネンウーア:ヴェレナーに似ている。青色粘板岩。女性的で、繊細かつ直線的なワインになる。アプリコットの風味がある。
ピースポーター ゴールドトレプヒェン:青色・灰色粘板岩のミックス土壌。とても深い地層で、保水能力が高いためエネルギッシュで免疫力が高い。エキゾチックなフルーツやエネルギーに溢れるワイン。ミネラル感もあり、集約度も高く、他の産地よりもいつも酸が高い。
リーザー ニーダーベルク ヘルデン:丘の上の方にある最も深い地層。南西向きで暖かい畑。樹齢は80~90年と古く、収量が少ない。最もミネラリーで、果実味は少ない。凝縮されたワインが出来る。スタイルとしてドライなGGに最適。
栽培 肥料は、腐葉土。最近のドイツの天候は不純で乾燥が激しいため、このようなオーガニックな肥料でしか対応は出来ない。害虫除けの化学薬品は全く使用せず、フェロモンカプセルを使う。

収穫時には20人程雇う。収穫のタイミングが味わいの基礎となり、セラーで修復することは出来ないので、各畑の収穫時期はトーマスが決める。収穫期は、一日2時間しか寝ない。
ワイン造りの物語 酵母は基本的には天然酵母。テロワールをクリアにし、シーファーをより表現する。辛口で、残糖が減らない場合は、選別酵母も使用。
醸造、熟成ともステンレスタンク。容量が選べて区画ごとに細かく管理が出来、ワインを動かさなくてすむ。Q.b.A.以外は、ブレンドしない。通常2バールのところ手動で1.5バールにして、茎を傷つけ苦味を出すことがないように圧搾。発酵はゆっくり長く。温度はチェックするが、意図的に変化はさせない。 「ハイテクは必要ない」とトーマスは話している。
辛口は40~45%。比率は販売量から決めるのではなく、葡萄がどちらに向いているかで決める。温暖化により安定して品質の良い辛口が出来るようになった。

生産者訪問ブログ(2018)
生産者訪問ブログ(2017)

シュロス リーザーのワイン一覧
取り扱いワイン

TOPへ戻る